第百二十八話 人は強くなってもその八
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「それでもね」
「災害だとね」
「全くね」
それこそというのだ。
「嬉しくないわ」
「災害なんてない限るわ」
「全くよね」
留奈も完全に同意だった。
「あんなのはね」
「あっていいことなんて全くないわ」
「東京なんて凄いしね」
「そうそう、あそこってね」
北海道の娘は日本の首都の話になってすぐに言った。
「地震しょっちゅうで台風も大雪もあって」
「火事もあったでしょ」
「あそこ火事凄かったのよね」
「冬は空気が乾いて」
まずこのことがあってというのだ。
「寒いから暖房使うし」
「火鉢とかね」
「しかも風強いから、あそこ」
「からっ風が」
「だから」
留奈はその諸条件を話した。
「あそこはね」
「火事が多かったのよね」
「しかも昔は木だしね、建物」
「木造ね」
「そうだし」
このこともあってというのだ。
「本当にね」
「火事が多くて」
「万単位で人が死んだ火事もね」
「あったわね」
「そうだったしね」
だからだというのだ。
「あそこは火事もね」
「多かったのよね」
「ええ、それで川もあるから」
「氾濫もあったわね」
「地震が有名だけれど」
関東大震災が特に有名である、歴史に残るこの地震は今も尚語り継がれる程恐ろしいものであったのだ。
「他にもね」
「色々さ以外の多い街よね」
「あんた東京嫌でしょ」
留奈は北海道の娘に尋ねた。
「住むのは」
「絶対に嫌よ」
即座にだ、北海道の娘は留奈に答えた。それも否定する顔で。
「遊びに行くのはいいけれど」
「住むのはなのね」
「災害が一番怖いのに」
そうした人間であるがというのだ。
「あんな災害がやたら来る場所はね」
「行きたくないわね」
「大学卒業したら」
「八条大学ね」
「それからはね」
まさにというのだ。
「北海道に戻ってよ」
「そこで暮らすの」
「北海道好きだし」
故郷のこの場所もというのだ。
「あちらで就職してね」
「八条グループの企業よね」
「ええ、この学園経営してるね」
「そこに就職して」
「そしてね」
そのうえでというのだ。
「ずっとね」
「北海道で暮らしたいのね」
「北海道なら何処でもいいけれど」
「暮らすのは」
「他の塔道府県はあまり、だし」
こう言うのだった。
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