第百二十八話 人は強くなってもその七
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「寒波が来たら」
「そうしたら」
「もうね」
「暖房も」
「ガンガンよりさらに」
「それ以上って何?」
「無茶苦茶入れないと」
こう表現したのだった。
「生きていけないわよ」
「お家の中でも」
「そうよ、ただその北海道よりも」
寒いこの地域よりもというのだ。
「欧州はね」
「ああ、パリでもね」
留奈も応えて言った。
「宗谷岬よりもね」
「北にあるでしょ」
「ロンドンなんかもっと北よね」
「北欧なんてね」
「もっとよね」
留奈は言った。
「ロンドンより寒いのよね」
「そうなのよね」
「それ北欧の子達も言うわね」
「ロシアとかね」
「もうフィンランドなんて」
この国はというと。
「サウナが何故あるか」
「あったまる為よね」
「サウナと」
留奈は言葉を続けた。
「ウォッカでね」
「あったまるのよね」
「そうよね」
「北海道はましなのよね」
北海道の娘は自分から話した。
「これが」
「寒波が来ても」
「ええ、大雪でもね」
「災害が来ても」
「それでもね」
こう留奈に言うのだった。
「いや、上には上がいるわ。ただ北欧の子達が言うには」
「どうなの?」
「大雪はないっていうのよ」
「そうなの」
「日本みたいな、というかね」
留奈にさらに話した。
「日本雪降り過ぎッてね」
「言うの」
「こんな大雪ないって」
「そうだったの」
「こんな災害あるのかって」
その様にというのだ。
「言ってるわ」
「あっちの方が雪多いでしょ」
「それがよ」
実はというのだ。
「どうもね」
「雪は日本の方が多くて」
「大雪なんて災害もね」
「ないのね」
「大雪もあるっていう」
そうしたというのだ。
「日本は災害超大国って言ってるわ」
「嫌な超大国ね」
留奈はその言葉に心から言った。
「全然嬉しくないわ」
「そんなことで大国になってもね」
「それも超大国になってもね」
「全くよね」
「経済とか文化でなるなら兎も角」
留奈はここでは軍事とは言わなかった、別に軍事力で超大国になってもどうでもいいと思っているからである。
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