第45話 張飛と義姉
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。
鈴々もぐっすり眠っていますので私も寝ることにします。
「お兄ちゃん、起きるのだ!」
熟睡していた私は腹に激痛を覚えました。
眠い目を擦り前面を見ると鈴々が私の腹の上に乗っています。
何という起こし方をするんでしょう。
「鈴々さん、何て起こし方をしますの!はしたないですわよ。正宗様、もうしわけありません」
麗羽が鈴々を怒っている声が聞こえました。
「お姉ちゃん、ごめんなのだ」
鈴々はシュンとして、麗羽に謝りました。
「麗羽、別にかまわない。鈴々も次は気をつけてくれればいい」
私は痛む腹を擦りながら置きました。
「麗羽、もう朝なのかい」
私はこの家の窓から入る光を見て麗羽に聞きました。
「ええ、今日も良い天気ですわ。鈴々さん、旅の支度を一緒にしますわよ。この家にはしばらく戻れないと思いますの。だから、必要な物を全て荷造りしますわ」
「お姉ちゃん、分かったのだ」
鈴々が麗羽に言われて、一緒に荷造りを初めています。
揚羽はどこに行ったのでしょうか?
この家にはいないのは確かです。
部屋の片隅でブヒブヒと鈴々の豚が土を掘っています。
どうでもいいです。
「麗羽、揚羽は何処に行ったんだい?」
私は麗羽に聞きました。
「揚羽さんは朝餉の食材を探しにいくと行っていましたわ」
「そうか・・・・・・。じゃあ、私も行ってくる。麗羽、揚羽が何処に行ったか分かるかい?」
「早めに山を降りたいので、揚羽さんのことですから、そう遠くには行かないと思いますの。行き違いになると面倒ですわ。正宗様はここでゆっくりとしてください」
麗羽にそう言われた私は、揚羽を探しに行くのを止めて外で槍の修練をすることにしました。
半刻位して揚羽が戻ってきました。
手には野ウサギが二匹と山菜を持っていました。
「正宗様、起きてらしたのですね」
揚羽は私に笑顔で話しかけてきました。
「揚羽だけに手を煩わせてごめん。しかし、揚羽は狩猟もやれたとは意外だな」
「正宗様、それは心外です。私を頭だけの文官と思いですか?こう見えて、文武両官そつなくこなせると自負しています」
揚羽は少し怒っているようです。
私は揚羽は文武に優れた人物と知っているのでそういう意味で言ったつもりはありません。
「引きこもりが長い揚羽が狩猟が出来るというのが意外と思っただけだ」
「そうですか」
揚羽は言葉少なに応えていましたが、機嫌を直したようです。
「正宗様、朝餉の仕度をしますね。手伝ってくださいますか?」
「分かった。暇を持て余していたところだ」
私と揚羽は朝餉の仕度をす
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