第六幕その三
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「楽しみましょう」
「そうしようね」
「確かにオズの国って森が多いね」
トトが言ってきました。
「林もジャングルもね」
「ええ、それで木々に覆われていない山はないでしょ」
ドロシーは包、間に豚バラ煮込みを挟んでいるそれを尻尾を振りながら食べているトトにお話しました。
「そうでしょ」
「どの山もそうね」
「オズの国は木もなのよ」
「多いね」
「国全体がね」
まさにというのです。
「そうなのよ」
「そのこともいいことだね」
「ええ、ただ外の世界では緑ね」
「木といえばね」
トトもそれはと答えます。
「けれどオズの国はね」
「それぞれの国でそれぞれの色があるからね」
「緑とは限らないね」
「エメラルドの都は緑だけれど」
「それぞれの国の色がね」
「木にも出ていてね」
そうなっていてというのです。
「この街はカドリングにあるから」
「その傍の山の木は赤だね」
「カドリングの色は赤だから」
だからだというのです。
「そうなるわ」
「そうだね、それじゃあね」
「朝ご飯を食べたらね」
「赤い木々に囲まれて」
「山登りをしてね」
そうしてというのです。
「そしてね」
「身体を動かして」
「景色も楽しんでね」
「日光浴もするんだね」
「そうしましょう」
笑顔で言うのでした、そしてです。
皆中華料理の朝ご飯を楽しんだ後でホテルを出て街のすぐ後ろにある山に入りました、そうして登っていきますが。
そこで、です。カルロスは自分達の周りの森を見回して言いました。
「本当にカドリングだね」
「ええ、草木が赤くてね」
ナターシャが応えました。
「まさによね」
「この赤い草木を見ていると」
神宝も言います。
「カドリングだって思うよ」
「それぞれのお国の色が出てるところがね」
ジョージはにこにことして言いました。
「まさにオズの国だね」
「それでいてお日様の光も森の空気も同じだから」
それでと言う恵梨香でした。
「本当にお伽の国ね」
「うん、外の世界にない状況で」
それでと言うカルロスでした。
「同じものもあってね」
「いいね」
「こうしたこともまた」
「お伽の国らしくて」
「素敵よね」
「全くだね、しかし」
カルロスは笑顔でこうも言いました。
「いや、ホテルの朝ご飯もよかったね」
「そうだったわね」
「素敵なビュッフェだったわ」
「中華料理でね」
「どれも美味しかったわ」
「点心に麺類に炒飯も美味しくて」
そうしてというのです。
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