第十五話 発見その八
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「それを受ける側からみますと」
「悪になるな」
「はい、ですが」
「侵略を行わないならな」
「そうは思われません」
悪とはというのだ。
「貿易等で相互に利益を得るなら」
「善とも言われるな」
「はい、ですが」
それがというのだ。
「悪意を以て混乱や破壊をもたらせば」
「まさに悪だな」
「悪には色々ありますが」
そうであるがというのだ。
「特に悪質な」
「忌むべき悪だな」
「そうなります」
こう話すのだった。
「その場合は」
「そういうことだな」
「私も気を付ける様にしていきます」
エンターは自分もと話した。
「謹んで」
「バスコの様にはだな」
「ならない様にします、特にチキュウを乱していた」
「あの者の様にはか」
「なりません」
「あいつは敗れたが」
それでもとだ、ギルは言った。
「しかし敗れないとな」
「とんでもないことになっていただろうな」
筋ゴグンが応えた。
「もうな」
「そうだな」
「ああ、あんな奴が好き放題続けるなんてな」
そうした状況はというのだ。
「どれだけふざけたことか」
「事実あの世界は乱されていた」
「とんでもなくな」
「俺もあいつは嫌いだ」
ギルは唾棄する様にして述べた。
「他の者、世界を何だと思っている」
「そうだな」
「それこそ己しかない」
そうしたというのだ。
「尚且つ悪意の塊のな」
「バスコって奴と同じだな」
蛾眉が言ってきた。
「本当に」
「その通りだ、そんなことではだ」
「俺達もな」
「何をされるかわかったものではない」
ギルはそれこそと言った。
「事実バスコは裏切った」
「そうだったな」
「ああした連中は平気で裏切るな」
「自分しかないからな」
「自分の都合でだ」
まさにそれにとってというのだ。
「裏切る、友情や忠誠心なぞだ」
「ないな」
「全くな」
「そこだ、あんな連中よりもな」
ゼットはまさにという口調で語った。
「戦隊の連中の方がずっと信用できるってもんだ」
「確かに」
「左様ですな」
ネロもモルクもゼットの今の言葉を否定しなかった。
「あの者達の方が信頼出来ます」
「誠実ですからな」
「真面目でありますし」
「敵であってもそれはわかります」
「敵でも性格があるからな」
ゼットはクールに述べた。
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