第一章
[2]次話
突然襲われる女の子
後藤郁恵は大学生でとある喫茶店でアルバイトをしている、バイト先では大きな黒目がちの二重のめと奇麗な形の眉に小さな顔とピンクの唇それに一五三位の胸の大きなスタイルがウェイトレスの服に似合っていて看板娘になっている。
明るく爽やかな性格で真面目な接客も評判だった、だが。
時々だ、彼女は九に店に引っ込むので常連の客達は不思議に思っていた。
「時々いなくなるよな」
「そうだよな、郁恵ちゃんって」
「すぐに戻って来るけれど」
「不意にそそくさと店の中に引っ込んで」
「ちょっといなくなる時あるよな」
「何かあるのかな」
こう言うのだった、だが。
郁恵はそれはどうしてか聞かれても誤魔化すだけで他の店員も言わなかった。それで店の少し下なぞになっていた。
だが店の中ではだ、同僚の佐藤音符背が高く小さな丸い頭に黒髪をショートにしたすらりとした長身できりっとした顔立ちの彼女が郁恵に言っていた。
「まただったの」
「そう、まただったの」
郁恵は音符にほっとした顔で応えた。
「さっきね」
「あんたも大変ね」
「ええ、いつもね」
「いきなりくるわよね」
「私はね」
「まさによね」
「飲んで食べたら」
そのほっとした顔で言うのだった。
「すぐにね」
「来るわね」
「そうした体質だから」
それでというのだ。
「さっきジュース飲んだけれど」
「すぐによね」
「きてね」
「いきなりね」
「おトイレ行ったのよ」
「困った体質ね」
「ええ、しかも我慢出来ない位」
そこまでというのだ。
「凄いから」
「だからいつも駆け込むのね」
「そうなの、そこがね」
店に戻る準備をしつつ話した。
「私の体質で」
「困ったところね」
「そうなのよ」
まさにというのだ。
「子供の頃から苦労してるわ」
「若しね」
音符はここでこう言った。
「やったら」
「その時はね」
「もうね」
それこそというのだ。
「終わるからね」
「何もかもがね」
「いや、実はね」
郁恵は深刻な顔で話した。
「おむつもね」
「まさか」
「そう、それもね」
「考えたとか？」
「そうなの」
こう言うのだった。
「ちらりとね」
「いや、それはね」
音符は郁恵の言葉に引いた顔になって応えた。
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