第一章
[2]次話
最初は仲が悪かったのに
弓削七瀬と本田久美子はクラスでも非常に仲が悪い、それこそ顔を見合わせると言い合う様な間柄である。
「またかよ」
「また喧嘩してるよあの二人」
「いつも言い合いで終わりだけれど」
「本当に仲悪いわね」
「どうしたものかしら」
茶色の波がかったロングヘアで大きな垂れ目に艶やかな顔立ちで背が高くスタイルのいい七瀬と黒い癖のある肩までの髪の毛で明るい顔立ちに七瀬に負けない背で胸の大きな久美子が言い合うのを見てクラスメイト達はやれやれとなっていた。
「顔を見合わせるなりだったしね」
「その場で言い合いはじめたし」
「何かしょうもない理由で」
「それで今もだし」
「高校入学してすぐだけれど」
「あの二人どうにかならないかな」
「全く」
こう話していた、そんな中で部活の勧誘があったが。
その話をきいてだ、クラスメイト達は驚いた。
「えっ、二人共テニス部!?」
「同じ部活に入ったの!?」
「テニス部も大変だな」
「いつも喧嘩するわよ」
こう言ってテニス部の将来を悲観した。
「一人一人なら問題ないのに」
「あの二人が一緒だと」
「いつも喧嘩するのに」
「テニス部大丈夫かな」
「喧嘩ばかりになるわよ」
「どうなのかな」
テニス部の将来に暗いものさえ感じていた、見れば二人は実際にだった。
クラスの中でお互い相手に他の部活に行けと話していた、だがそれでも二人はテニス部で活動をはじめた、すると。
「あれっ、喧嘩止めたぞ」
「喧嘩しなくなったわね」
「部活はじめたら」
「全くね」
「何でだ?」
「ちょっと前まであんなに喧嘩ばかりしていたのに」
「それがまたどうしてなんだ」
クラスメイト達は喧嘩しなくなった二人に驚いた、すると二人と同じテニス部に入った娘が彼等に話した。
「最初は部活でもね」
「喧嘩してたんだな」
「顔を見合わすと言い合う」
「そんな風だったんだな」
「それがね」
その状況がというのだ。
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