第七百五十一話 本名じゃないその三
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「信長さんも然りで」
「信長さんはどうなるの?」
「平家だったの、あの人」
平家が越前まで落ち延び神主となった末裔と言われている。
「それで本来の苗字で呼ぶ時に諱使うから」
「平信長さん?」
「当時はそう呼ばれてたの」
「そうだったのね」
「それでどちらも相当じゃないと使われなかったのよ」
本来の姓と諱はというのだ。
「だから織田三郎さんだったのよ」
「普段の呼ばれ方は」
「織田信長さんとはね」
自分達が呼んでいる様にというのだ。
「それはね」
「呼ばれなかったのね」
「当時はね」
「成程ね」
「だからね」
ジョーはさらに話した。
「方広寺とかのお話もなかったのよ」
「あの家康さんが言ったっていう」
「そう、家康さんの諱を入れたり」
まさにそれをというのだ。
「豊臣も本来の姓だから」
「四つのうちじゃないわね」
「秀吉さんがあらたにもうけたのよ」
豊臣秀吉と呼ばれる彼がというのだ。
「そうね」
「そうだったのね」
「けれどどっちも普通は用いられないから」
「あの事件はなかったのね」
「国家安康君臣豊楽はね」
それが言われている文字である。
「家康さんを呪ってるとか豊臣家が天下人になるとか」
「そういうのじゃなかったの」
「家康さん実際に言ったらしいけれど」
問題視したことは事実だったらしいというのだ。
「これは家康さんの諱とね」
「豊臣さんの本来の姓が入っていたから」
「そうじゃないかってね」
「家康さん言ったのね」
「それならよくないからって」
普通に用いるものでないからだ。
「説明を求めたのよ」
「それだけなの」
「真相はね」
「そうだったの」
「大坂の陣は他に理由があってね」
「はじまったのね」
「そうみたいよ」
ベスに真面目な顔でゲームをしつつ話した。
「キリスト教のことでね」
「当時の日本キリスト教禁止していたわね」
「信仰を通じて国を乗っ取られることを警戒してね」
「実際にそれやってたしね」
「そう、あの頃はね」
それもまた侵略のやり方であるのだ、信仰を通じて侵略していくことによってスペインやポルトガルはかなりの勢力を築いたのだ。
「まさにね」
「そうしていたし」
「それにね」
ジョーはさらに話した。
「奴隷にされることをね」
「警戒していたのね」
「民衆の人達がね」
「奴隷ね」
ベスはこの言葉を聞いて瞬時に眉を曇らせた。
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