第八十話 教会の仕組みその三十八
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「これがね」
「そうなんですか」
「阿波野君いさんでおしこみ受けてるけれど」
ここでまたしても新一君のお話が出ます。
「千里ちゃんもおしこみするんだよ」
「それはさせてもらいます」
私としてもです。
「新一君に立派なようぼくになってもらう為に」
「そうなるとね」
「教会にお泊りしてもらうこともですね」
「かなりいいよ、ただお泊りだけなのがね」
「それ以上何かあります?」
「そこから先はこれからかな」
「そうですか」
「まあ阿波野君が頑張れば」
どうしてもという感じで新一君に言うのでした。
「違うね」
「僕次第なんですね」
「やっぱりね、だからいさんでいくんだよ」
「そうします、出来るだけ」
新一君は白石さんに答えました。
「僕も」
「千里ちゃんがここまでわかってないとね」
「何がわかっていないのか」
そう言われてもです。
「ピンとこないです」
「そこで来たら違うからね」
「ピンとですか」
「千里ちゃんも。ただその時わね」
私を嗤いながら見て言われます。
「千里ちゃん驚くだろうね」
「驚きます?」
「絶対にね」
「私が驚くことって」
そう言われてもです。
「どうにも」
「思い当たることないかな」
「はい」
色々考えました、ですがそれでもです。
「ないです」
「だから驚くんだよ」
「思い当たることないからですか」
「もう皆わかってることだしね」
「奥華のですか」
「そうだよ、一目瞭然だからね」
それでというのです。
「わかってないのは千里ちゃんだけだから」
「じゃあお父さんお母さんも」
「絶対わかってるよ」
「そうなんですね」
「奥華の人でなくてもね」
それでもというのです。
「二人を見てるとね」
「わかるんですか」
「そんなことだよ」
こんなことを言われました、とりあえず新一君に教会の仕組みをわかってもらいましたがわからないこともあった日でした。
第八十話 完
2022・12・18
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