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星河の覇皇
第八十六部第三章 学園の理事長としてその五十一

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「そうだった」
「それがですね」
「まず金を圧倒し」
「西方に進み」
「瞬く間に大帝国になった」
「国力は微々たるものだったのが」
「それがだ」
 まさにというのだ。
「チンギス=ハーンは騎兵の長所を全て使いこなした」
「そしてモンゴル人のそれも」
「そうして卓越した戦略と戦術でだ」
「勝ち進みました」
「多くの国を滅ぼし併呑してな」
 そのうえでだったのだ。
「未曾有の大帝国を築き」
「それが続きました」
「十三世紀はまさにモンゴルの世紀だった」
「草原から世界を制覇して」
「そうなった、ユーラシアの大部分を領土に加えた」
 その五分の三を領有したという。
「そうした未曾有の大帝国であり」
「彼一代では滅びませんでした」
「確かに分裂しそれから衰退もしたが」
 このことも歴史にある、この国の歴史を書いたモンゴル帝国史においてもその隆盛だけでなく衰退も書かれている。
「しかしだ」
「それでも後に続きました」
「そうなった、ロシアやイスラムは長い間モンゴルの影響を受けた」
 ロシアではそれをタタールの軛という、タタールつまりモンゴルのその圧制と弾圧をさして言う言葉だ。
「中央アジアでもな」
「ティムール朝ですね」
「あの国もあったな」
「そうでしたね」
「インドは征服されなかったが」
 それでもというのだ。
「ムガール帝国はな」
「その名はモンゴルを意識したものです」
「そうだったしな」
「それで、ですね」
「インドにもその影響が及び」
「十九世紀まで続いた」
 モンゴルの影響、それはだ。
「そこまで影響を及ぼせたのだ」
「やはりチンギス=ハーンは偉大でした」
「そう言う他ない」
「左様ですね」
「それでだ」
 八条はさらに言った。
「あの総統殿もな」
「チンギス=ハーンの様に」
「後世の人類社会特にエウロパにだ」
「多くの影響を及ぼし」
「その功績が残りだ」
 そうしてというのだ。
「エウロパを発展し続ける」
「そうなりますか」
「私が思うにな、並の英雄ではないのだから」
「まさに英雄の中の英雄であり」
「その中でもかなりのレベルにある、時として一人の英雄がその国家だけでなく世界全体にも影響を及ぼすが」
「あの総統殿も」
「そうなる、だが連合ではな」
 今度は自分達のことを話した。
「ああした英雄はな」
「これまでは」
「出ていない」
 そうだというのだ。
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