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英雄伝説〜黎の陽だまりと終焉を超えし英雄達〜
第33話(2章終了)
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にハルが苦笑している中からかいの表情で指摘したジャックの指摘に思わず声を上げたヴァンはチョウの顔を思浮かべて疲れた表情で呟いた。

「ま、今回の件は黒月の世代交代を印象づけるものだっただろ。ファン大人は亡くなった若者たちへの弔いと家族への見舞いをした上で―――黒月に引き渡された生き残りの半グレたちについても、全員煌都の警察に引き渡した。完全に民衆の支持を得たってわけだ。」

「で、それを支えるのがチョウと。元々クロスベル方面の利権を握っている上、今回の結末も全て導いた上、新たにエレボニア方面の利権の開拓もそうだけどルウ家の令嬢と”灰の剣聖”の婚約の足場作りも任された。早くも次期長老入りが囁かれてるみたい。」

「クソ……!やっぱり利用されただけじゃねーか!」

「フフ、さすがあのツァオが自分に何かあった時に残していた”切り札”よね。あ、そういえばアニエス、結局学校には間に合ったの?」

ジャックとハルの話を聞いてチョウを思い浮かべて悔しがっているヴァンを見て苦笑したアシェンはあることを思い出してアニエスに確認した。



「あはは……やっぱり遅刻しちゃいまして。」

「当たり前だろ……だから夜行で戻れっつったんだ。」

「ヴァンさん、それは水臭いです。」

苦笑しながら学校には間に合わなかったことを報告するアニエスに呆れた表情で指摘するヴァンにフェリが指摘した。

「あの夜の後始末は大変だったもんねぇ。ギルドに警察、海軍まで出張ってきて。」

「結局夜行に間に合わず、早朝の未明にヴァンさんたちと一緒に車で戻りました。一応、午後から出席しましたけど。」

「真面目ねぇ……なら午後も休んじゃえばいいのに。」

「ふふ、アニエスさんらしいです。」

「そっか―――最後まで見届けたかったんだね?」

アニエスの真面目さにアシェンが苦笑している中フェリは感心し、アニエスの意図を悟ったハルはアニエスに確認した。

「はい……大した力にはなれませんでしたが。それでもこの目で見届けて、自分にできることを最後まで。」

「ハン……」

「フッ……いい助手たちに恵まれたじゃねえか。ま、エレイン嬢ちゃんは気が気じゃないかもしれんがな。」

「……だからうるせぇよ。そういやまた釘を刺されたな。」

アニエスの答えに口元に笑みを浮かべていたヴァンだったがジャックの指摘を聞くと僅かに複雑そうな表情を浮かべて煌都から去る前のエレインとの出来事を思い返した。





……私の見ていない所で今回も色々あったみたいね。無事だったのは何よりだけど……”綱渡り”は何時までも続かないわよ?



そしてアニエスさん―――やっぱり民間人の貴女が危険に近づくのは見過ごせないわ。例え”力天使(
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