第33話(2章終了)
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たのに、よく知っているじゃねぇか。」
アシェンの話を聞いてある言葉が気になったフェリの疑問にアニエスが答え、アニエスの説明を聞いていたジャックは感心した様子で指摘した。
「アハハ……カルバード両州がメンフィル帝国とクロスベル帝国――――――貴族制度がある国の領土となった事で学校も学生達に将来の為にも”貴族”に関して色々と学ばさせるべきと考えたみたいで、授業で教わったんです。」
「確かにカルバード両州には”貴族”はいないけど、両帝国の他の州には”貴族”がいるし、その貴族達が商談や旅行もそうだけど、場合によっては軍や政府にも派遣されてこのカルバード両州に訪れて滞在したりするから、カルバードの人達も貴族についての知識はある程度知っておいた方がいいだろうね〜。」
ジャックの指摘に対して苦笑しながら答えたアニエスの話を聞いたハルは納得した様子で呟いた。
「……で、話を戻すがメンフィル帝国の皇家が”灰の剣聖”の実家を保護している事でルウ家でもそう簡単に縁談を用意できない以上、どうやって”代案”を実行するつもりなんだ?」
「昔から『将を射んとする者はまず馬を射よ』という諺があるでしょう?だからまずは”馬”――――――つまり、”灰の剣聖”の婚約者の人達と仲良くなって”灰の剣聖”を紹介してもらって、そこからヴァンさんが”槍の聖女”に指摘したように”灰の剣聖との絆を深める”―――――つまり、縁談でなく普通の恋愛のように交流を重ねて仲良くなっていく事よ。―――――実際”灰の剣聖”と親しい関係にある”エースキラー”の人達も縁談よりはそっちの方が初対面のあたしでも”灰の剣聖”と婚約者になれる可能性が高いって言ってたわ。」
「なるほど………それでアシェンさんは”灰の剣聖”のどの婚約者さんと仲良くなるつもりなんですか?」
話を戻したヴァンの疑問に答えたアシェンの説明に納得した様子で頷いたフェリは新たな疑問を口にした。
「”ミルディーヌ公女”よ。」
「ええっ!?”ミルディーヌ公女”と言えば……!」
「エレボニアの”三大名門”の当主の一人にして、エレボニアの貴族達の”筆頭”―――――カイエン公爵家の当主であり、3年前の大戦時”鉄血宰相によって支配されたエレボニアの暴走を止める為の組織”―――――”ヴァイスラント新生軍”を結成してメンフィル・クロスベル連合の勝利に貢献し、エレボニアの存続にも貢献した事からエレボニアの王家ですら頭が上がらないエレボニアの重要人物にして”灰の剣聖”の婚約者の一人でもある大貴族の若き女性当主か。―――――確かにエレボニアでもVIPクラスの上”灰の剣聖”とも婚約関係でもある公女なら、”灰の剣聖”のスケジュールを把握した上でお嬢さんとの面会の用意とかもできるだろうし、しかもミルディーヌ公女はアル
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