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英雄伝説〜黎の陽だまりと終焉を超えし英雄達〜
第33話(2章終了)
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ている存在でありながらも、良心的な存在にもなると思うぜ。」

「確かにメンフィル帝国――――――それも前皇帝と現皇帝からの指示があったにも関わらず、ヴァンさんの話に耳を傾けてその話の方がメンフィル帝国から受けていた指示よりも有効的と判断すればその場で採用した上、重傷を負ったアシェンさんのお爺さんの傷を治す為に貴重な霊薬まで譲ってくれるという寛大さもありましたね………」

肩をすくめて答えたヴァンにハルは呆れた表情で指摘し、苦笑しながら答えたジャックの話を聞いてフェリはリアンヌ達との出来事を思い返した。

「ま、そういう事だ。幸いにも連中も”エースキラー”の一員らしいから、この間のように行動を共にする機会があれば、アニエスが通っている学院の”初代校長”やその”同志”の事についても歴史の授業では出てこないような話を教えてくれるかもしれねぇぜ?」

「あ………”獅子戦役”は約250年前に起こった出来事ですから、約250年前から生き続けているサンドロット卿は約100年前に起こったカルバードの民主革命の中心人物である”シーナ・ディルク”や”アラミス”を直に知っている可能性がある”生き証人”という事にもなりますね。…………そういえばそのサンドロット卿の件で気になっていた件があるのですけど……アシェンさん、サンドロット卿と約束したシュバルツァー総督との縁談の件はあれからどうなったのですか?」

ヴァンの指摘を聞いてある事に気づいたアニエスは目を丸くした後アシェンにある事を訊ねた。



「”縁談”とはいっても、さすがに相手が相手だから、幾らルウ家でも”灰の剣聖”なんて大物を相手の縁談を何の準備もなくすぐに用意なんてできないわよ。話に聞いた所”灰の剣聖”の実家であるシュバルツァー家は元々は”温泉郷”として有名なユミルを治める小貴族だった事でシュバルツァー家よりも爵位が高い貴族やルウ家のような権力を持っている家から圧力をかけられてそれらの家の関係者と”灰の剣聖”や彼の妹の姉妹達との縁談を成り立たされてしまう事を危惧したメンフィル帝国の皇家であるマーシルン皇家自らがシュバルツァー家の”寄親”としてシュバルツァー家を”保護”しているらしいもの。」

「えと……”ヨリオヤ”とは一体……?」

「”寄親”というのは主に貴族が使う制度で、簡単に説明すると”寄子”である貴族が”寄親”の貴族に忠誠を誓ったり一定のお金を納めたりする事で、”寄親”である貴族が”寄子”になった貴族に様々な便宜を図る事―――――例えば”寄子”の貴族の親類縁者の就職先もそうですが縁談を用意したりすることもありますし、”寄子”の貴族が政治的な問題を発生させてしまったらその解決に力を貸したりすること等もあるそうですよ。」

「へえ……民主革命以降のカルバードは貴族制度も廃止され
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