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星河の覇皇
第八十六部第三章 学園の理事長としてその五十

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「そのうえでだ」
「さらにでしたね」
「中央集権体制もだ」
「整えて」
「あの様な総統の権限が強い」
 今のエウロパがそうである。
「独裁者と言ってもいいまでに」
「そうした国にしましたね」
「そのことを考えるとな」
「ブラウベルグは強敵でした」
「まさにな、だが」
「それでもですか」
「まだだ」
 八条は言い切った。
「あれだけの人物でもな」
「ギルフォード総統程ではない」
「ブラウベルグはユリウス=カエサルだが」
「さらに上の人物となると」
「ナポレオンにそのカエサルを合わせさらにだ」
 この二人に加えてというのだ。
「シャルルマーニュも加えた様な」
「そこまでの御仁ですか」
「だからだ」
 それ故にというのだ。
「あの御仁はな」
「一代で終わらず」
「これから長い間に渡ってな」
「エウロパを発展させるものを築きますか」
「そうなる、人類の歴史に生まれた英雄も多いが」
「その英雄の中でも」
「あの御仁は稀に見るまでのな」
 英雄の存在自体が稀であるがだ。
「さらにだ」
「英雄の中の英雄ですか」
「その英雄の中の英雄でもだ」
 さらにというのだ。
「極めて上位だ、ブラウベルグも英雄の中の英雄だったが」
「その上にあり」
「連合にとっては建国以来のな」
「強敵ですか」
「そうなる、エウロパは建国以来の英雄を得たが」
「我々は建国以来の強敵を得てしまった」
「そうなった、彼にどう対するか」
 このことがというのだ。
「長きに渡ってな」
「連合の課題ですか」
「何百倍の国力差を覆せる英雄」
 八条はこうも言った。
「そんなものはいないか」
「いるのですね」
「それが彼だ」
 ギルフォードだというのだ。
「チンギス=ハーンがそうだった」
「モンゴルを統一し」
「世界帝国を築いたが」
「当初のモンゴル帝国というと」
「騎馬民族であり強くはあった」
 その兵達はだ。
「だが世界での力はな」
「微々たるものでした」
「南宋や金とは比べるまでもなく」
「イスラム圏ともでしやね」
「お話にならない位貧しい国だった」
 総生産から見ればだ、人口でもであった。モンゴルを統一してもそれでも国力から見るとそんなものだった。
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