第六十七話 竜殺しの英雄その十二
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「私は。ではだ」
「これからですね」
「戦う、いいな」
「わかりました」
綾乃は頷いて応えた、そうしてだった。
一行は神霊達との戦に入った、その中でジークフリートとも戦ったがこの神霊は剣の技と威力だけではなかった。
防御力が高かった、普通の攻撃も術も神具のブレスも然程効果がない。芥川はその神霊を見て言った。
「そや、ジークフリート様はワルキューレの加護でな」
「あらゆる攻撃に強いな」
「絶対と言っていいまでの防御がある」
中里に話した。
「僕等やから攻撃が通じるが」
「並のモンやとな」
「全くな」
そう言っていいまでにというのだ。
「攻撃がな」
「通じんな」
「僕等のレベルやから通じてるが」
「それでも殆どな」
「通じてへん、しかしや」
芥川は強い表情で言った。
「この神霊さんは弱点があるな」
「背中やな」
「決して敵に背を向けへんからな」
そこまで勇敢だからだというのだ。
「ワルキューレ、ブリュンヒルテさんはな」
「背中には加護を与えんかったな」
「そやから背中はな」
「防御力が低いな」
「そや」
このことを言うのだった。
「そこが弱点や」
「それでやな」
「背中を狙うで、しかし神霊さんもわかってる」
「自分自身のことやしな」
「背中が弱点やてな」
「それでやな」
「そう簡単にはな」
それこそというのだ。
「背中はや」
「見せへんな」
「そやからこうした時の常の」
敵の背中を攻める時のというのだ。
「攻め方でいくで」
「そうするな」
「前から徹底的に攻めて」
「後ろを狙うモンを送るな」
「ここは綾乃ちゃんにやってもらうか」
彼女にというのだ。
「僕等九人で前から攻めてな」
「神霊さんを引き付けて」
「そしてや」
そのうえでというのだ。
「後ろから綾乃ちゃんがや」
「術と八岐大蛇でやな」
「攻めるんや」
「そうして倒すな」
「そや、これでいくで」
「ほな」
その綾乃が応えた。
「これからうちはやね」
「頃合い見てな」
「神霊さんの後ろに回って」
「術とな」
それにとだ、芥川は綾乃に話した。
「八岐大蛇の八つの頭のや」
「それぞれのブレスで攻めるんやね」
「竜殺しにはドラゴンや」
こうも言った。
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