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ポケットモンスター対RPG
第5話:怪奇現象はポケモンにお任せ
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「いや、嘘じゃねぇよ!アンタだって聞いた筈だろ?」
だが、男性の方は賞金稼ぎの言い分を自分勝手に解釈する。
「それだって貴様等の自作自演だろう!このわしに嘘は効かぬぅ!」
無論、賞金稼ぎにとっては理解に苦しむ言い分である。
「何言ってんだこのおっさん。賞金稼ぎが賞金首に成り下がってどうするんだよ」
とまあ、このまま謎の男と賞金稼ぎ達との会話は平行線を辿るだけかと思われたが、賞金稼ぎの1人がこの男について何かに気付いてしまった。
「あー!こいつまさか!?」
「なんだよお前?この変なおっさんの知り合いかよ?」
「知り合いも何も、こいつマルス王ですよ!」
男性の正体を知った途端、賞金稼ぎ達はビックリ仰天する。
「マルス王だと!?」
「革命軍が血眼になって捜索しているって言う!」
「何でそんな大物がこんな所に転がってるんだよ!?」
一方、賞金稼ぎ達の驚き様を見て勘違いが更に悪化する。
「やはり……貴様等もしつこい夜泣きも、あの阿婆擦れ雌豚の差し金だったんだなぁ!」
マルス王の自分勝手な解釈によって漸く冷静さを取り戻した賞金稼ぎは、諭す様に否定した。
「雌犬って、素はと言えばアンタが軍事力強化を目的とした増税が高過ぎるからいけねぇんだろ?」
「アンタがかつて支配していた国の国民が、アンタをどう呼んでいるか知ってるか?」
「軍拡馬鹿だとよ。まるで軍拡しか能が無いみたいにな」
「それによ、アンタを捕まえに来た革命軍が、何が楽しくて毎日アンタの隣で夜泣きしなきゃいけないんだ?」
しかし、マルス王の自分勝手な解釈は一向に止まらない。
「黙れ!何も知らぬ愚民共を言葉巧みに騙して大罪を犯させた阿婆擦れ雌豚の思い通りにはさせん……阿婆擦れ雌豚の好きにはさせんぞぉ!」
マルス王が遂に賞金稼ぎ達に襲い掛かるが……
「おいおい、ちゃんと食事してますか閣下?」
マルス王の振り上げが物凄く遅く、振り下ろしも剣の重量任せ……
戦い慣れしている者から視れば、正に『剣に使われてる』状態だった。
だが、それでもマルス王は諦めない。
「我が国はわしの物じゃ!あんな阿婆擦れ雌豚如きに渡してなるものかぁー!」
一方、賞金稼ぎ達は回避に徹した。そうする事でマルス王の疲労を待つ心算だったのだ。

そんなマルス王と賞金稼ぎとのやり取りを遠くで観ていたグートミューティヒは、あるポケモンがマルス王に取り憑いた理由を察した。
(なるほどね……あの夜泣きの狙いは、マルス王の諦めの悪さを刺激してマルス王の猜疑心を助長する事だったか)
グートミューティヒの予想は正しかった様で、賞金稼ぎ達がこの小屋にやって来るきっかけを作った黒い幽霊が、マルス王と賞金稼ぎとの戦いを混乱に導こうと口を開こうとすると、グートミューティヒがそれを制止する。
「もう止せ。これ以上
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