第5話:怪奇現象はポケモンにお任せ
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」
男達が去ったのを確認したグートミューティヒがポスターを見て視ると、
「手配書……謎の黒い幽霊……」
グートミューティヒはふと嫌な予感がした。
(現場で暮らすポケモンがまた悪いモンスターと勘違いされているのか?)
その証拠に、先程の男性達の言う通り、手配書が出回っている割には懸賞金が少ない。
それに、ポケモンの中にはゴースト系と呼ばれる幽霊の様なポケモンもいる。
「これは……急いだ方が良いかも!」
だが、賞金稼ぎとグートミューティヒはここで小さくてしょうもないミスを犯した。
黒い幽霊の手配書の隣にあるボロボロの手配書を見落としたのだ。しかも……
賞金稼ぎにバレない様に少し距離を開けて尾行するグートミューティヒ。
すると、
「エーン!エーン!」
「赤ん坊!?どこだ!?」
賞金稼ぎ達が人気のない場所で鳴り響く子供の夜泣きに驚く。
そして、その1人がある予想を口にする。
「これ、もしかしたら例の幽霊の鳴き声かもしれませんぜ?」
「そうなのか?」
「だって、あの手配書に描かれた絵、なんか幼そうだったし」
「なら、この声を追えば、って事か?」
一方、遠くでこの様子を観ていたグートミューティヒには、ちょっとした身に覚えがあった。
(ゴーストタイプのポケモンの中に、鳴き声を武器にするポケモンがいた筈……だとすると、声の主は)
「エーン!エーン!」
周囲を警戒しながら鳴き声を追う賞金稼ぎ。それを静かに追うグートミューティヒ。
「くそぉ……どこに隠れてやがる?」
「なんか、腹が立ってきたぜ」
「見つけたらぶっ殺してやる」
そんな中、賞金稼ぎの1人が木々に隠れた小屋を発見する。
「あの中じゃないですか?」
「確かに見るからに怪しそうだが……」
すると、さっきまでしつこく泣いていた鳴き声がピタリと止んだ。
それで賞金稼ぎは確信した。
「やはりあの中か?」
「今更泣き止んだって事は、図星って事だろ?」
「へ、もう袋の鼠だぜ」
一方、グートミューティヒは逆に混乱した。
「このタイミングで泣き止んだ!?目立ちたがり屋で努力家だった筈じゃ!?」
で、賞金稼ぎが臨戦態勢で扉を開け、グートミューティヒがモンスターボールを握り締める。
見るからに怪しい小屋に雪崩れ込んだ賞金稼ぎ達は、ボロボロの男性を発見して困惑した。
「……誰だお前?」
「どう視ても……幽霊には見えませんすねぇ」
賞金稼ぎが予想外の展開に呆れる中、発見された男性は突然怒鳴り散らした。
「貴様!あの愚かな淫売の手下か!?」
言ってる意味が解らず返答に困る賞金稼ぎ。
「仲間?俺達はしつこく夜泣きする黒い幽霊の後を追って―――」
だが、男性は聞く耳を持たない。
「嘘を吐くなぁー!」
遂には剣先を突き付けられて更に困惑する賞金稼ぎ。
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