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博士の挑戦状
第百四十三話

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                 第百四十三話  日本の水
 華奈子も紅茶を飲んだ、四杯目のそれを飲んで言った。
「何かね」
「どうしたの?」
 美奈子も四杯目だ、その紅茶を飲みつつ双子のもう一人に応えた。華奈子は今はミルクティーで美奈子はレモンティーである。
「一体」
「いや、通はね」
 そう言われる人達はとだ、華奈子は美奈子に話した。
「お茶のお水水道水じゃなくて」
「他のお水なの」
「ミネラルウォーターとかをね」
「使うの」
「それも電子ポットでなくてね」
「あれでしょ」
 美奈子は華奈子のその話を聞いて答えた。
「通ぶってる」
「そうした人のやることなの」
「ほら、黒いスーツのオールバックのね」 
 美奈子は脳内でとある漫画の主人公である新聞記者に犯罪者の目を隠す黒いラインを入れて華奈子に話した。
「お店で文句喚き散らす」
「ああ、あの読むと馬鹿になる漫画ね」
 華奈子はこう返した。
「出て来る人が皆物凄く気が短くて野蛮な」
「その漫画の言ってることじゃない?」
「じゃあ聞く必要ないわね」
 華奈子はそれならと答えた。
「あんな漫画読んでもね」
「頭が悪くなるだけでね」
「お水のことも」
「そう、出鱈目かね」
「間違いよね」
「碌なこと描いてないから」
 この漫画はというのだ。
「大体お店に行ってね」
「化学調味料がどうとか言ってね」
「喚き散らすなんてね」
「立派な営業妨害よね」
「ネットにあげたらね」
 そうすればというのだ。
「普通に炎上よ」
「お寿司屋さんの醤油さし舐めるのと同じよね」
「そうしたレベルだから」
 それでというのだ。
「あんな漫画ね」
「気にしたら駄目ね」
「無視しないと駄目よ」
「言うこと一切聞いたら駄目ね」
 華奈子もそれならと応えた、実はこの漫画で描かれているかどうかは違うかもと思ったがそれでも言うのだった。


第百四十三話   完


                   2024・2・25
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