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オズのエマおばさん
第五幕その三

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「それは面白いわね」
「ジャガイモは色々な食べ方があるけれど」
 それでもと言うおじさんでした。
「そんな食べ方もあるんだね」
「面白いわね」
「全くだよ」
「私もその食べ方には驚いたわ」
 ドロシーも言いました。
「けれど食べてみるとこれがね」
「美味しいの」
「そうなんだね」
「だから今度機会があればね」
 その時にというのです。
「楽しんでね」
「ええ、それじゃあね」
「そうするよ」
「それじゃあ聖堂の中に入りましょう」
 ドロシーは皆にあらためて言いました。
「そうしましょう」
「それで中で神様にもなのね」
「祈りを捧げるんだね」
「宗教や宗派が違っても」
 そうであってもというのです。
「神様は神様でしょ」
「ええ、同じ神様ね」
「カトリックとプロテスタントでもな」
「オズの国はそうした考えだから」 
 だからだというのです。
「それでよ」
「これから中に入って」
「祈りを捧げよう」 
 お二人も頷いてでした。
 そのうえで実際に皆で中に入りました、赤や青、黄色に緑といった色で輝くステンドグラスにカドリングの赤の石の壁に床に深紅の絨毯が敷かれた聖堂の中にです。
 金色の礼拝堂があってそこに十字架のキリストもいます、教授はそのキリストのお顔を見て皆でのお祈りの後でドロシーに言いました。
「このキリストさんにはお髭があるね」
「ええ、濃くて長いね」
「しかし中にはお髭がない像や宗教がもあるね」
「結構多いわよね」
 ドロシーも否定しませんでした。
「オズの国では」
「外の世界でも元々はね」
「キリストさんお髭がなかったのよね」
「お髭のない美青年に描かれていたんだ」 
 そうだったというのです。
「それが途中からだよ」
「今の様になったのね」
「長くて濃いお髭があるね」
 そうしたというのです。
「姿になったんだよ」
「そうなったのね」
「けれどオズの国のキリストさんは」
「私も何度あお会いしているけれど」
「お髭がある場合とない場合があるね」
「ええ」
 その通りだというのです。
「これがね」
「そうだね」
「時々お髭を剃っておられて」
 そうしていてというのです。
「お髭がない時もあるわね」
「そうだね」
「あと結構大柄で逞しい方よ」
「私が見てもそうだよ」
「それに」
 ドロシーはさらに言いました。
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