暁 〜小説投稿サイト〜
スーパー戦隊超決戦
第十四話 微かに見えたその十

[8]前話 [2]次話
「私の若い頃は今の様にです」
「恐竜屋はあちこちになかったですね」
「そうでした」
 こう黒木に話した。
「これが」
「はい、本当にかつてはです」
「こちらだけだったんですね」
「本店だけでした」
 店はというのだ。
「そうでした、そして」
「そして?」
「このお店にです」
 黒木はさらに話した。
「アバレンジャーの人達がです」
「恐竜の戦隊の一つでしたね」
「あのチームの人達が集まっていました」
「そうだったのですか」
「はい」
 天知にそうだと答えた。
「かつては」
「そうでしたか」
「戦隊それぞれで」
 それでというのだ。
「集まる場所も違いますね」
「そうですね」
 仲村もそれはと答えた。
「本当に」
「それでアバレンジャーの人達はこのお店だったんだ」
「恐竜屋だったのですね」
「ここで店長さん、前の社長さんが作ったカレーを食べて」
 そうしてというのだ。
「そのうえで何かとお話をして」
「戦いに出て」
「勝ったんだ」
「そうなのですね」
「アバレキラー以外の人がいたんだ」
 この店にというのだ。
「そうだったんだ」
「アバレキラーといいますと」
 そう聞いてだ、仲村は暗い顔になって話した。
「彼は」
「何かとありましたね」
 天知も暗い顔で述べた。
「まことに」
「そうでしたね」
「最後は安らかで」
 天知はそれでと話した。
「今も魂は穏やかなそうなので」
「よかったですね」
「はい、運命に弄ばれた」
 こうもだ、天知は言った。
「気の毒な人でしたね」
「運命に弄ばれる?」
 望はそう聞いてこう言った。
「そうしたこともあるんだ」
「望もわかりますよ」   
 息子に顔を向けて答えた。
「その時になれば」
「そうなんだ」
「はい」
 まさにというのだ。
「いいことではないですが」
「それでもなんだ」
「はい、生きていきますと」
 父としてさらに話した。
「いいことも知れば」
「悪いことも知るんだ」
「そして運命のことも」
「知るんだ」
「運命は時として残酷で」
 悲しい顔で話すのだった。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ