第百二十七話 お金の価値その十
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「ユダヤ人やロマニの人達は」
「容赦なく殺されるわね」
「私達がそうした人達だと」
ナチスが弾圧、迫害の対象としたというのだ。
「もうね」
「理不尽に殺されるわね」
「アウシュヴィッツ送りよ」
一華は言い切った。
「ユダヤ人だと」
「ナチスが出て来たら」
「お金の価値がなくなってね」
「世の中が滅茶苦茶になって」
「それで出て来るのがナチスだと」
そうであるならというのだ。
「人種や民族、考えによってはね」
「殺されるわね」
「ナチスでなくても」
そうでなくともというのだ。
「例え収まっても滅茶苦茶なのが出て来るなら」
「嫌よね」
「だからね」
「お金の価値があることはいいことね」
「まだね、まあナチスは経済建て直したけれどね」
このこと自体は事実である、ヒトラーは一度は崩壊し絶望に覆われていたドイツを救ったのである。
「その後でね」
「戦争やったから」
「だからね」
それでというのだ。
「私としてもね」
「お金は必要だっていうのね」
「そう思うわ、法律もないとね」
「世の中滅茶苦茶になるわね」
「それと同じでね」
「必要なのね」
「皆が幸せに暮らせる様になるには」
それにはというのだ。
「お金も法律もね」
「必要ね」
「ええ、自然に帰れとかいったら」
ルソーの様にだ。
「極端じゃない?」
「そうだと」
「法律がないとモヒカンがバイクで走り回るわよ」
一華もこう言った。
「そんな世界になるわよ」
「あんたもそう言うのね」
「世紀末の世界例えに出すっていうのね」
「ええ、法律がないとどうなるか」
そして金の価値がないとだ。
「そう言うのね」
「例えとしてね」
その見解でというのだ。
「言うならね」
「丁度いいのね」
「ええ、あの世界はね」
まさにというのだ。
「本当に」
「皆知ってるしね」
「昔の漫画でもね」
そうであるがというのだ。
「あんまりにも有名で」
「私達も知ってる位の」
「あの秘孔突いて一撃で倒す拳法と」
一子相伝のというのだ、尚この拳法の伝承者はそれを突いて相手を倒すだけでなく怪力でそうする場合も多い。
「あの世界は有名だしね」
「核戦争が終わった後の」
「あんな世界にいたくないでしょ」
「観るなら楽しいわよ」
それならとだ、富美子も答えた。
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