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豊臣秀吉が異世界で無双系姫騎士やるってよ
第6話:再起経験か足りない……
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挑発。必死だねぇ。
でもま、とっくに恥を掻かせているとはいえ、この馬鹿を無傷でほっとくのも癪に障る。
だから、私は「本当に豊臣秀吉(わたし)か?」と言いたくなる程の速度で先程私を挑発した男に近付き、死なない程度にかつ跡が必ず残る程の斬撃を奴の顔に叩き込んでやった。
「ぎゃあぁーーーーー!」
豊臣秀吉(わたし)がした事はそれだけであり、敵の砦に向かって突撃させたドウカァー達の許に戻る事にした。
一方、大混乱して無秩序にバラバラに逃走する敵兵達の中に私達がさっきまで使っていた野営地に逃げ込む者もおったが、そこは生憎、既に無人よ。
その後、豊臣秀吉(わたし)達は敵が戻ってくる前にエイジオブ帝国がついさっきまで使用していた砦に入城し、アニマ達が既に砦を落としてくれていた事を確認した。
「アニマ、無事だった様だな?」
アニマの明るい笑顔が、この砦を容易に落とせた事を物語っていた。
「はい。僕達が辿り着いた時には、既に誰もいませんでした。正直言って不気味だったので、この近くに暮らす蟻達に周囲を探索させたけど、今のところはこの砦に危害は無いらしいよ?」
確かに、無人の砦を落とすのは意外と勇気がいるし、アニマの言う通り逆に不気味だ。だから、アニマの今回の過剰な警戒はあながち間違っていない。
が、今回は杞憂と徒労に終わった様だ。
「だとすると……アイツはこの砦の戦力を全てあの野営地に向けたのか……」
カミカゼやヌードンの失態を考慮すれば、この砦を捨てて今回の挑発に賭けたのも頷ける。
だが無謀だ。今回の様に捨てた砦が敵に利用される事態もあり得る訳で……
「ま、考えてもしょうがない。せっかく手に入れた砦だ。有効利用させて貰うよ!」

一方、ヨツメは誰もいないオラウ隊野営地に駆け込み、そこで残り僅かになった部下達の治療を受けていた。
「ふがもがけだぁーーーーーあ!」
ヨツメは顔半分が包帯で覆われて口が塞がっている状態なので副官が代わりに集合の合図を掛けたが、ヨツメと合流出来たのは10人にも満たない。
ある者はオラウ隊に討ち取られ、ある者は一目散に逃げる事に夢中になり過ぎて大隊とはぐれて行方不明。
正にヨツメ隊の完全敗北である。
「ふがげがぁーーーーー!」
ヨツメは激痛と屈辱にもがき苦しみながらオラウに復讐を誓った。
それもただの復讐ではない。オラウを生け捕りにして永き生き地獄に堕としてやると誓った。そう、エイジオブ帝国の他の部隊に捕縛されたヌードンの様に。
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