第6話:再起経験か足りない……
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ウに生まれ変わっても『戦わずして勝つ』路線を頑固なまでに変えないのである。
だが、対するエイジオブ帝国は、ムソーウ王国やマッホーウ法国の得意戦術は熟知しているが豊臣秀吉の必勝戦術をまったく知らないのだ。だから、エイジオブ帝国はムソーウ王国やマッホーウ法国の得意戦術を参考に、わざと連敗を重ねながら敵軍を疲労させ、下っ端を巧みな甘言で転向を促し、敵軍の上層部を暗殺か捕縛する。真綿で首を締めるかの様な接待戦法『クーデタードア』を生み出したのだ。
が、そのクーデタードアが実行者であるヨツメから武運と悪運を奪う結果になってしまったのだ。
しかも、このクーデタードアがマッホーウ法国を滅ぼし、ムソーウ王国軍将校を次々と捕縛か殺害しているので、クーデタードアの欠点を指摘してくれる傑物に乏しいのも、長期戦思考なオラウと戦うヨツメを更に追い詰めたのだ。
「他の部隊は既に敵部隊を次々と壊滅させたと言うのに……何で俺だけ……何で俺だけえぇーーーーー!」
ヨツメにとっては屈辱だった。
このままだとヨツメは無能な指揮官と言う烙印を押されてしまう……ヨツメの出世街道が完全に閉ざされてしまう……
それだけでもヨツメを焦らせるには十分な要素だが、ヨツメが焦ってイライラしている原因はそれだけではなかった。
「あの馬鹿ガキは、イェニチェリは今どこだ!?」
「既に我が部隊の第四次砦で待機中です」
副官の報告を聴いて焦るヨツメ。
「もうそこまで来ているのか!?」
エイジオブ帝国王室側近軍師であるイナオリ・ネッジーは、オラウ隊が木こりだけ殺していると言う報告を聴いた時点で既にヨツメが実行しているクーデタードアの失敗を察し、その事実をオラウ隊諸共歴史の闇に葬り去ろうと特殊部隊イェニチェリを率いてやって来るのである。
このままでは、例えオラウ隊を撃破してオラウを捕縛または殺害してもイナオリの手柄になってしまう。
「クソオォーーーーー!早く、早くさっさとお得意な突撃しろよ!でねぇと……俺に恥を掻かせる心算かあぁーーーーー!」
故に、ヨツメは油断して致命的なミスを犯した。
「大変です!」
「今度は何だ!?」
「敵襲です!奴らが遂にこちらに突撃しました!」
報告を最後まで聞かなかったヨツメは、久々に……もとい、オラウ隊との戦いで初めて万遍の笑みを浮かべた。
「そうか♪予定通りだな♪では、早速撤退するぞ!」
そう言ってオラウ隊の野営地に背を向けるヨツメだったが、
「お待ちください!それでは敵軍と激突してしまいます!」
「何でだよ!?敵はどう視てもあっちだろ!」
そう言いながら背後のオラウ隊野営地を指差すヨツメだったが、
「ぎゃあぁー!」
「うっわぁぁ。何で最後尾である俺達が敵の突撃を受けているんだ?」
「敵が退路からやって来るなんて……聴いて無いぞおぉーーーー
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