第6話:再起経験か足りない……
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豊臣秀吉達は、ヌードン救助に失敗したその足で私達が落とす予定だった砦の前に戻った。
とは言え……失敗したとはいえヌードン救助を理由に1度はその場を離れたのだ。それってつまり……敵への兵糧攻めは1からやり直し……
「オラウ様!敵襲です!」
「敵襲!?奴らは既に兵糧の補充を終えた筈ではないのか!?」
豊臣秀吉は理解に苦しんだ。
色々と準備万端な時の豊臣秀吉が相手なら兎も角、守りが硬くて兵糧がたっぷりある砦を早々に放棄して野戦を選択する理由が思い浮かばない。
突撃上等なドウカァー辺りが喜びそうだが、嫌に不気味なのでそれは避けたい。
なにせ、こっちは奴らを砦の外に誘き寄せる事はなに1つしていないからだ。
……
……
……
またドウカァー達に臆病者とどやされるが、ここは背中を見せながらゆっくりと下がるか。
「全員、ゆっくり後退」
だが、今回はドウカァー達に何も言われなかった……
どうやら、エイジオブ帝国に寝返った元同胞に裏切られた事を未だに引き摺っておる様じゃな……
とは言え、それが自分達が目の前の敵に殺されても良い理由とはならん!
しかも!相手はどう言う訳か砦を捨てて私達に野戦を挑んでくれたのだ!下手に奴らに「砦に帰りたい」と言わせる道理は無い!
だが!だからと言ってこっちが兵を無駄遣いする道理も無い!
でも……これが意外と難しい!
鉄砲を持っている敵軍相手に付かず離れずを保ったままゆっくりと逃げるフリをするのは怖いし疲れる。
それに、
「あっ!?テメェ逃げてんじゃねぇ!さっさとお得意の突撃をしろよ!テメェらはそれでもムソーウ王国の軍隊かぁー!」
相手からの挑発が非常にムカつくものだ。いつものドウカァー達ならここで突撃していた事だろう。
しかし、
「逃げるな!戻れ!さっさと砦を攻め落とせ!」
よく聴いてみると……どうもただの挑発には聞こえない……
本来、挑発する側は堂々とする筈だ。
なにせ挑発とは、相手の誇りを刺激して相手の冷静さを奪う事を言う筈だ。故に、挑発はもっと悪口じみていなければならない筈だ。
だが、今回私達が受けている挑発はドウカァー達の怒りを買うと言うより……何かこう……何だったけ?
「敵の砦が目の前に有るんだぞぉー!お前達もムソーウ王国軍人の端くれなら、さっさと目の前の砦を落とせよぉー!」
そうだ!
逃げる味方に突撃を命令する無謀で非情な大将の見当違いな命令だ!
逃走を禁じ、敵に投降する事を禁じ、ただひたすら戦う事のみを強要した、情け容赦無い無謀な……
ってあれ?
アイツ、私達の敵だよね?
何でアイツに命令されなきゃならんのだ?意味が解らんわ!
「こんな小さい砦相手に何日掛かっている!?さっさとこの様な弱々しい砦、さっさと落とせよ!お前達はそれで
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