第八十話 教会の仕組みその三十四
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「大人しくしてますんで」
「いや、阿波野君ここは積極的にだよ」
白石さんは新一君に笑って声をかけました。
「いかないと」
「それはとても」
「皆公認だしね」
「公認ですか」
「そうだよ、ただ高校生だから」
新一君にさらに言うのでした。
「ばれたら駄目だよ」
「そうじゃないとですか」
「もう積極的にね」
「そうしていいんですか」
「一筋だよね」
「もうそれは」
絶対にとです、新一君は白石さんに答えました。
「何があってもです」
「それじゃあね」
「もうですか」
「積極的にね」
「何が積極的なのか」
私としてはです。
「どうもわからないですが」
「そこがわかると違うんだけれどね」
「そうですか?」
「千里ちゃんもね、だからね」
それでというのです。
「年上だしね」
「年上なのが関係あります?」
「あるよ、まあお姉さんみたいにね」
「お姉さんって」
新一君を見て思わず引いてしまいました。
「あの、ちょっと」
「駄目かな」
「私妹しかいませんから」
三人姉妹の長女です、このことはいつも頭の中にあります。
「それで今更弟って」
「いいと思うよ、わし」
「よくないですよ、急にこんな大きな弟が出来るなんて」
それこそです。
「戸惑いますよ」
「一生一緒にいるとか駄目かな」
「いや、そう言われると」
不思議にです。
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