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夢幻水滸伝
第三百四十七話 オクラホマの攻防その十一

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「そう考えますと」
「下手な力押しはな」
「絶対にです」
 それこそというのだ。
「あきません」
「そやな」
「そうですさかい」
「今は攻めへんでな」
 そうしてというのだ。
「包囲してな」
「街を守っている敵を動けない様にしましょう」
「そうしよな、しかし」
 ここでスタインベックは苦い顔になった、そのうえでオニールに話した。
「こうした時街に謀略仕掛けてな」
「敵を乱しますね」
「そして攻めずして降す」
「そうした攻め方もありますね」
「豊臣秀吉さんみたいにな」
 戦国時代の日本を統一しこの世界では神霊の一柱となっているこの人物の名前を話に出してさらに言った。
「攻めることもな」
「ありますね、そやけど」
「わいは謀略はな」  
 今度はどうにもという顔で述べた。
「少なくともガーランドに効く位は」
「おいらもです」
 オニールも言ってきた。
「謀略は」
「不得手やな」
「使えることは使えますが」 
 それでもというのだ。
「そやけどです」
「ガーランドには通じんわ」
「ガーランドさんも頭がええですし」
「結構謀略への耐性もな」
「ありますね」
「うちやとヘミングウェーさんが得意やが」
 彼がというのだ。
「しかしな」
「おいら達はです」
「あまり好きやないしな」
「そしてガーランドさんに通じる程もない」
「そやからな」
「謀略は用いへんですね」
「そうしていこな」
 こう言うのだった。
「この度は」
「包囲するだけですね」
「そや、敵の食料や弾薬はたっぷりあって」
 このことは情報収集によって知っているのだ。
「長い間籠城出来るけどな」
「迂闊には攻めへんで」
「そしてな」
 そのうえでというのだ。
「やっていこうな」
「わかりました」
 オニールはスタインベックの提案に頷いた。
「ほなそうしましょう」
「とりあえず勢力拡大やな」
 オクラホマ州においてとだ、スタインベックはこう言ってだった。
 オクラホマシチーを包囲してから周辺の諸都市それに州全体の街や村の掌握を進めていった、特にだった。
「州の東西にな」
「勢力を拡大すべきですね」
「東はアーカンソー州に続いて」
「西はニューメキシコ州ですね」
「それぞれ今は敵の勢力圏やが」
「共にこちらが攻めているので」
「わい等が勢力拡大したらな」
 スタインベックは野営地の天幕の中でオニールに共に夕食を食べながら話した、メニューはパンにスパムのステーキにザワークラフトそれにザリガニのスープである。
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