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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
XV編
第200話:疑惑の少女
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するべくそのまま壁に開いた穴から外に出て壁伝いに甲板へと向かっていった。
その頃、ガルドと対峙しているベルゼバブにもエルザ同様念話による通信が行われていた。話しているのはやはりエルザに撤退を言い渡した女性である。
『申し訳ありません。装者の抵抗が激しく、このままでは船が沈没する恐れがあります。このままでは危険と判断し、こちらの指示でエルザちゃんは退かせました』
「何? 勝手な真似を……」
『ですが、そちらもあまり芳しくない状況である事に変わりはないのでは?』
念話相手からの指摘に、ベルゼバブも言葉に詰まる。確かに、ガルド相手に予想以上の傷を負ってしまった。このまま戦っても負ける気は無かったが、エルザが相手をしていた装者2人も纏めて相手をするとなると面倒になる。
”こちらの活動はまだ序盤も良い所”。そんな所で、必要以上に無理をするのは得策ではない。ベルゼバブもそう判断し、ここは大人しく退く事を選んだ。
「フンッ、命拾いしたな。だが次に会った時は、貴様を確実に始末するから覚えておけ……!」
〈テレポート、ナーウ〉
転移魔法により姿を消したベルゼバブ。正直これ以上は立っているのがやっとだったガルドは、敵がいなくなった事で安堵しその場に腰を下ろすとそのまま変身を解除した。
「ふぅ……終わったか」
「「ガルドッ!」」
その場で腰を下ろし一息つくガルドに、甲板に上がった切歌と調が彼を心配して近付いていく。
本部では弦十郎達がその光景を見つつ、戦いの終わりに後始末の為の行動を開始した。
「ただちに救護班を向かわせろッ!」
弦十郎の指示に本部潜水艦が米軍艦隊へと接近し、救護の為の人員が次々と空母に乗り込んでいく。
それを横目で見つつ、アリスは先程の切歌と調から送られてきた映像を何度も見返していた。
「これは……この、少女は……」
映像には腰にコードを繋ぎ、巨大な爪を持つ手を自在に操る犬耳の様なものを頭に持つエルザの姿。映像を巻き戻しては再生するを繰り返すアリスは、意図せずして震える手を口元に持って行っていた。
「まさか…………」
僅かに声を震わせるアリスの声は、誰の耳にも届かなかった。
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