第31話
[4/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
うとしたが、すぐに地面に膝をついたギエンは身体の到る所から血を流し、更に臓器にもダメージが与えられたのか口からも血を流していた。
「い、一体今の一瞬で何が……」
「恐らく超高速の突きを一呼吸で数十放ったのだろう。わかってはいたが、相変わらずとんでもない化物だぜ………」
「ひ、一呼吸で数十の突き――――――それも超高速で放つなんて、例えどれほどの強者の戦士であろうとも”人間業”ではありませんよ……!?」
一方何が起こったのか理解できず、不安そうな表情で呟いたアニエスの疑問に答えたヴァンの推測を聞いたフェリは信じられない表情で声を上げた。
「爺さん……ッ!」
アーロンはギエンに助太刀する為に武装を構えてリアンヌに攻撃を仕掛けようとしたが一瞬で自身の周囲に放たれた無数の矢に気づくと攻撃を中断した。
「フフ、貴方の多くの仲間達の命が奪われた今回の一件の原因であり、貴方の身内を人質にしようとしたあの老人を救おうとする貴方の寛大さは評価すべきだけど………」
「マスターの邪魔をする者は誰であろうとも、我等”鉄機隊”が許さない。」
「てめぇら……ッ!」
アーロンの周囲に一瞬の早業で無数の矢を放った人物――――――エンネアは妖し気な笑みを浮かべ、斧槍を構えたアイネスは宣言し、二人の言葉を聞いたアーロンは二人を睨み
「聖女達の話を聞いて何も動かない様子からして、エースキラーもだが、”北”の二人も手を貸すつもりなんてねぇようだな?」
「―――――はい。ましてやサンドロット卿達に降された要請は前メンフィル皇帝と現メンフィル皇帝――――――リウイ陛下とシルヴァン陛下連名によるものですから、メンフィル帝国に”保護”されているエレボニア王国に所属している我々の立場ではそもそも介入する事自体が不可能です。」
「まあこれが3年前の私達だったら介入したかもしれないが……」
「あの爺さんの企てを知ったら、例え3年前のZ組でも介入はしなかったと思うぜ。」
ヴァンの確認に対してクレアは静かな表情で肯定し、アンゼリカとクロウはそれぞれ複雑そうな表情で答え
「当然故郷の為にメンフィルに手を貸している今の北の猟兵が、故郷の独立が遠のくような事なんてできる訳ねぇだろ。」
「………………」
マーティンは疲れた表情で答え、マーティンの言葉に反論がないのかタリオンは複雑そうな表情で黙り込んでいた。
「??!何とかならないの……ッ!?」
「残念ではあるが……父上の件は他の長老達全員が決めた以上、私の立場では何もできない………」
悲痛そうな表情を浮かべたアシェンの問いかけにファンは重々しい様子を纏って
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ