第31話
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利用しようとした挙句マルティーナをアーロンへの人質にしようとした儂に頼める資格はないが、アシェンとはできれば昔のような接し方で接してやってくれ………そしてアーロン。レイ達の犠牲を含めた”大君”の件……本当にすまなかったの。レイ達の葬式代にセイ達の治療費、そして今回の件でのヌシやマルティーナへの迷惑料は儂の資産から好きなだけ持っていくといい。ファンに言えば、手配してくれるであろう。」
「ギエンさん………ええ、頼まれなくてもアシェンがそれを望むのならば私は最初からそのつもりよ。」
「勿論私にとってもアシェンは今でも可愛い”妹”だから、ユエファ共々そのつもりですよ。」
「さ、さっきから何を言っているの、??……!?これじゃあ、まるで”遺言”じゃない……!」
「そうだぜ……!爺さんらしくないぜ……!」
それぞれに遺言を残すようにファンや自分、マルティーナやユエファにそれぞれに対する言葉を口にしたギエンの様子にアシェンとアーロンはそれぞれ不安そうな表情で声を上げた。
「伝えるべき言葉は伝えたようですね?」
「うむ。………こうしてエレボニアの伝説に謳われしヌシを前にしてふと思う事がある。先代大君にもヌシのような度量が備わっていれば、黒月の――――――いや、この煌都を含めたカルバードの歴史も変わっておったかもしれぬと。」
アシェンとアーロンの言葉に対して何も答えずギエンはリアンヌへと振り向き、リアンヌの確認に対して答えた後静かな口調で呟いた。
「世界は誰もが望むように都合よく回っていません。――――――例えば、今回の貴方達黒月の長老達による企てのように。」
「クク、その企てを阻止する所かひっくり返したヌシにだけは言われたくないがな。――――――このギエン・ルウ、例え相手がかの”聖女”であろうとただでやられると思ってもらっては困る。」
リアンヌの指摘に対して口元に笑みを浮かべて呟いたギエンは全身から闘気を解放して体術の構えでリアンヌを睨み
「長年煌都の民達の為にも黒月の長老を務め続けた功績に免じ、先手は譲りましょう。」
「フッ、ならばヌシのその度量に甘えてせめて一矢は報いさせてもらうっ!」
そして先手を譲る事を口にしたリアンヌの宣言を聞くとリアンヌとの距離を一気に詰めて先制攻撃を仕掛けたが
「―――――遅い。」
リアンヌは一瞬でギエンの先制攻撃を回避した後超高速の連続突きを放った!
「ガハッ!?」
リアンヌの超高速の連続突きをその身に受けたギエンは呻き声を上げて吹き飛ばされ壁に叩きつけられた。
「??――――――ッ!!」
吹き飛ばされて壁に叩きつけられたギエンを目にしたアシェンは悲鳴を上げた。壁に叩きつけられた後立ち上がろ
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