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神々の塔
第六十七話 竜殺しの英雄その一

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                第六十七話  竜殺しの英雄
 ブラックドラゴンを倒すとだ、アレンカールはそのドラゴンに言われた。
「お流石です」
「あたい達がっていうのね」
「ドラゴンを一撃で倒されるとは」
 こう言うのだった。
「そう言うしかありません」
「ドラゴンっていうと」
「我等も強さに自身があります」
「そやから出て来るにしても」
「私はこの通りです」
 自分のことを言うのだった。
「一体のみです」
「それで相手に出来るからよね」
「大抵の相手は」
「そうよね」
「ですが皆様は」
 星の者達はというのだ。
「違います」
「力が強いことは事実ね」
「左様です、この階はドラゴンの階で」
 そうであってというのだ。
「実に多くのドラゴンが出ますが」
「数も種類も」
「そうですが」 
 それでもというのだ。
「皆様は何亡く倒されています、これはジークフリート様も喜ばれます」
「今度戦う神霊の方ね」
「あの方はです」
 ジークフリート、彼はというのだ。
「実にです」
「強い人ね」
「ですがそのジークフリート様ともです」
「戦えるっていうのね」
「はい」
 そうだというのだ。
「私が保証します」
「ドラゴンは自分に勝った相手に嘘は言わないわね」
「策略は用いますが」
 その時に嘘も吐くことがあるというのだ。
「ですが」
「それでもよね」
「勝った方にはです」 
 自分にはというのだ。
「決してです」
「嘘は言わへんわね」
「誇りに賭けて」
 こうも言うのだった。
「ドラゴンの」
「ドラゴンのなのね」
「はい」
 まさにというのだ。
「それに賭けてです」
「言うのね」
「左様です」
 こう言うのだった。
「私は」
「ドラゴンの誇りは絶対だったわね」
「左様です」
 まさにという返事だった。
「それに誓いまして」
「嘘やないのね」
「そうです、そうですから」
「自信を持って」
「そのうえで進まれて下さい、そして」
 ブラックドラゴンはさらに言った。
「ジークフリート様にも申し上げます」
「どう言うんや?」
 今度は中里が尋ねた。
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