第百二十七話 お金の価値その六
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「細かく言われるとね」
「キャラの名前もね」
「主人公以外は」
「日本じゃないでしょ」
「そうしたキャラ少ないわね、しかも」
富美子はさらに言った。
「普通に金髪だったりするし」
「あれ地毛よね」
「世紀末覇者とか元斗皇拳の人とかね」
「お二人共何処が日本人か」
その外見それに名前を見ると、というのだ。
「わからないわよ」
「そうね」
「面白い作品でもね」
カンボジアの娘もこのことは認めた、伊達に日本の漫画史に名を残す名作ではないということだ。連載当時は社会現象になるまでにヒットした。
「突っ込みどころあるわ、それでお金の価値がなくなったら」
「ああした世界にもなるのね」
「ものは物々交換で」
それで以て取引されてというのだ。
「ひいては法律もね」
「滅茶苦茶になって」
「モヒカンが暴れ回る」
そうしたというのだ。
「ふざけた世界になるわよ」
「絶対にいたくない世界ね」
「一次大戦後のドイツもそうだったけれど」
金銭の価値が暴落していたというのだ。
「とんでもない殺人鬼出ていたでしょ」
「それ聞いてるわ」
実際にとだ、富美子も答えた。
「人を殺して食べる様な」
「そんな連中も出て来るわよ」
「お金の価値がなくなって世の中が滅茶苦茶になったら」
「そうなったらね」
それこそというのだ。
「カンボジアは政府がそうだったけれど」
「自分でお金をなくした」
「そう、お金が価値があると」
「それだけでいい社会ね」
「そのことはね」
富美子に強い声で話した。
「覚えておいてね」
「ええ」
富美子は強い声で答えた。
「お金は色々言われていても」
「価値がない社会になったら」
「滅茶苦茶になるのね」
「北朝鮮だってそうらしいし」
「あそこはね」
「何かお菓子がね」
日本のそれがという。
「凄い価値があって」
「それで物々交換しているのね」
「出鱈目過ぎる政治で」
世襲の独裁者への個人崇拝と独裁者の遊興費そして軍事費に多大な予算をかけ非合理的な農業他の産業の政策を推し進めた結果である。
「経済も何もかも崩壊して」
「食べものすらなくてね」
富美子は冷めた目で話した。
「そうなってるわね」
「それでよ」
そのうえでというのだ。
「滅茶苦茶でしょ」
「独裁は維持していても」
「もうそれだけがね」
体制の維持、それだけがなのだ。
「あの国の存在理由になっているから」
「お金の価値がなくなっていても」
「それでもね」
北朝鮮ではというのだ。
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