第百二十七話 お金の価値その四
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「本当にね」
「ヤミ金はしないことね」
「そうよ、ただヤミ金があるのも」
「お金に価値があるからよ」
そうした社会であるからだとだ、カンボジアの娘は富美子に対してこの前提を確かな顔と声で語るのだった。
「だからよ」
「それでなのね」
「本当に昔のカンボジアみたいな」
「お金の価値がないと」
「お金自体を否定したら」
そうなればというのだ。
「もうどうなるか」
「カンボジア滅茶苦茶になったのよね」
「そのことからもね」
ポル=ポトによって社会自体が崩壊したがだ。
「酷いことになったのよ」
「そうよね」
「まあ子供が兵隊さんやお医者さんやって」
これもまたポル=ポトの行った政策だった。
「村に皆移住して」
「強制労働よね」
「文字も名前も廃止して」
「何かあったら死刑よね」
「そんな滅茶苦茶な社会になって」
「何百万の人が殺されて」
「地獄になったのよ」
ポル=ポトの頃のカンボジアはだ。
「もうキチガイそのものの」
「地獄ね」
「ええ、お金の価値がない社会って」
「そんな風になるのね」
「よくて一次大戦後のドイツよ」
この国だというのだ。
「今のジンバブエとかね」
「物凄いインフレで」
「生きていけない位の」
そこまでのというのだ。
「とんでもない社会によ」
「なるのね」
「そうなるから」
だからだというのだ。
「本当にね」
「お金に価値があるのは」
「いい社会よ」
「そうなるのね」
「お金お金ってなるのは褒められたことじゃなくても」
そうだとしてもというのだ。
「まだね」
「いいのね」
「カンボジアとかジンバブエとか」
カンボジアの娘はさらに話した。
「それか世紀末の社会よ」
「モヒカンが暴れ回る」
「モヒカンも嫌でしょ」
「あんな世界誰が行きたいのよ」
富美子は真顔で答えた。
「漫画自体は面白いけれど」
「あの拳法といいね」
「確かにモヒカン出てきたら成敗されてるけれど」
主に主人公によってだ、尚この主人公の成敗の仕方がそれぞれ独特で実は彼の機嫌が悪いとそれが極端になるのではという指摘もある。
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