第一章
[2]次話
新説青い鳥
この時チルチルとミチルの兄妹はお家でお話していました。
「青い鳥がいるとね」
「そのお家は幸せになるっていうわね」
「そうだよね」
「よく言われるわね」
金髪碧眼の小さな子達がお話しています、二人の服は清潔でお部屋の中も奇麗で家具が揃っていて暖炉からぬくもりが来ています。
「そうね」
「そうだよね、けれど」
チルチルはミチルに言いました。
「本当かな」
「このお話が」
「うん、うちにはね」
ここでチルチルはお部屋にいる一羽の鳥を見ました。籠の中にいるその鳥は青くてとても奇麗です。
「サファイアがいるけれど」
「青い鳥ね」
「幸せかな」
こう言うのでした。
「僕達は」
「どうかしらね」
「わからないよね」
「青い鳥がいても」
それでもというのです。
「本当にね」
「幸せか」
「わからないよね」
兄妹でこんなお話をしていました、そしてです。
晩ご飯の時間になってお父さんそれにお母さんと一緒に食べます、温かいポトフに美味しいソーセージにです。
甘くて新鮮な林檎とパイナップルにレタスにトマトにセロリを入れたサラダがあります、兄妹はその晩ご飯を食べて笑顔で言いました。
「美味しいね」
「そうよね」
「どのお料理もね」
「パンだってね」
「このパンとても柔らかくてね」
チルチルはその丸いパンを食べて言いました。
「しかも美味しいよ」
「凄くいいパンよね」
「こうしたパンも食べられて」
「凄く嬉しいわね」
「最高だよ。けれど」
ここでもサファイアを見てです、チルチルは言いました。
「僕達は幸せかな」
「青い鳥はおうちにいても」
「それでもね」
「あら、面白いことを言うわね」
「そうだな」
お母さんとお父さんは二人の言葉を聞いて笑って言いました。
「今自分達が幸せか」
「どうなのかって」
「うん、僕達幸せかな」
チルチルはそのお父さんとお母さんに尋ねました。
「どうなのかな」
「今そのことを考えてるの」
ミチルも言ってきました。
「どうなのかって」
「今こうして美味しいものを食べていて」
お父さんが子供達に答えました。
「お部屋は暖かいな」
「うん、とてもね」
「暖かいよ」
二人でお父さんに答えました。
「暖炉の中で火が燃えていて」
「凄くね」
「そしてこうして皆いるんだ、笑顔でな」
お父さんはこうも言いました。
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