第七百四十八話 球種は三つだけその八
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「コーファックスさんがいてだ」
「優勝出来たのね」
「そうだった」
「実際に戦力になったのね」
「それだけの力はあるな」
「ええ、このままいったら」
アンは六回を終わらせて答えた、この時も無得点だった。
「確実にね」
「完封出来るな」
「三点取ったし」
自分達のチームはというのだ。
「こっちが下手しないなら」
「勝てるな」
「完封でね」
それでというのだ。
「いけるわ」
「そうなんだな」
「ええ、これならね」
アンはギルバートにさらに話した。
「十五年位活躍したら」
「どうなるんだ?」
「二百勝は確実にね」
それだけの勝利数はというのだ。
「やってくれるわ」
「そこまでなんだな」
「データ見たら安定感もあるし」
「二百勝いけるか」
「怪我しなかったらね」
アンはスポーツ選手にはどうしてもついて回るこのことをここで思い出してギルバートに対して話した。
「いけるわ」
「そうなんだな」
「それに若くして引退しなかったら」
史実のコーファックスの様にというのだ。
「いけるわ」
「二百勝か」
「毎年十五勝はいけるから」
それだけの能力があるからだというのだ。
「それでね」
「十年で百五十勝か」
「そこに運とかある程度のトラブルも入れて」
そうしてというのだ。
「考えるとね」
「十五年か」
「それ位でね」
「二百勝いけるか」
「それだけの人よ」
「調べたら一六〇勝位で引退しているな」
ギルバートは自分のスマートフォンのインターネット機能でコーファックスのことを学んでから答えた。
「三十を少し越えてな」
「本当に早過ぎる引退ね」
「これなら三十五歳までやっていたら」
「二百勝ね」
「いけたな」
現役時代の活躍を見ればというのだ。
「そうだったな」
「そうなのね」
「全盛期と言ってよかった」
ギルバートはこうも言った。
「引退した時はな」
「何で引退したか不思議ね」
「色々言われているな」
引退した理由はというのだ。
「それも調べたが」
「どんな説があるの?」
「怪我もあれば家庭もあればな」
「家庭ね」
「チーム内で何かあったとかな」
ギルバートはこの説も話した。
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