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神々の塔
第六十六話 御仏の教えその十一

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「威力もや」
「かなりやな」
「そやからな」
「そのことを頭に入れつつ」
「戦うで、間違いなくや」
 不動明王はというのだ。
「最強のや」
「仏さんやな」
「そや」
 リーに確かな声で話した。
「ほんまな」
「それでやな」
「用心して」
 そうしつつというのだ。
「そのうえでや」
「戦うことやな」
「それが大事や」
 まさにというのだ。
「そういうことでな」
「不動明王さんともやな」
「全力で戦うで」
「左様、我は確かに他の明王達とは違う」
 不動明王自身も言ってきた。
「腕は二本、顔も一つでだ」
「目は二つですね」
「だがその者の言った通りだ」
 リーに芥川を見つつ話した。
「最強の明王であり持っている力はだ」
「絶大ですね」
「あらゆる魔を降し炎で浄化する」
 芥川の言った通りにというのだ。
「そうするのだ」
「そうですね」
「だからだ」
 そうであるからだというのだ。
「我を侮らないことを褒めよう、ではな」
「これよりですね」
「全力で戦おう」
「不動明王さんの炎は確かに強い」
 また芥川が言ってきた、既に身構えている。
「しかし炎は炎や」
「はい、それならです」
 ここで九尾の狐が出て来て言ってきた。
「我々としましては」
「火には水、そして氷や」
「そちらで主に攻めますね」
「そうして戦うで」
「これまでの明王の方々とそうしたことと同じく」
「そうしたものを主に用いてな」 
 水それに氷属性の攻撃を使ってというのだ。
「ええな」
「はい、それでは」
「そしてな」
 そのうえでというのだ。
「勝つで」
「わかりました」
「あらゆる魔を降す最強の明王」
 芥川は楽しそうに笑って言った。
「何かそう思うとな」
「武者震いがしますか」
「ああ、僕は忍者やが」
 この職業の者だがというのだ。
「そやけどな」
「戦う者として」
「武者震いがするわ」
 微笑んで言うのだった。
「どうもな」
「左様ですか」
「ああ、ただ頭は冷静や」
 こちらはというのだ。
「今もフル稼働で動いてるわ」
「それでは」
「そやからな」
 だからだというのだ。
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