第百二十七話 お金の価値その二
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「借りる人もね」
「やばい人多いのね」
「そうした場合が結構ね」
「あるのね」
「お金はちゃんとしたところでね」
そうしたところでというのだ。
「借りてね」
「返すことね」
「ヤミ金に借りる様なら」
それならというのだ。
「かなりね」
「危ないわね」
「その人自身もね」
そうだというのだ。
「私はそう思うわ」
「そうなのね」
「お金はね」
「ちゃんとしないと駄目ね」
「これが一番やばいから」
「それね」
カンボジアの娘は富美子の話をここまで聞いてこう言った。
「いいことよ」
「いいことって?」
「だからお金が通じるから」
そうした状況だからだというのだ。
「お金のことはしっかりって言えるでしょ」
「ああ、それね」
富美子も言われて頷いた。
「お金が通じない様になったら」
「もうね」
それこそというのだ。
「そんなこと言えないでしょ」
「そうよね」
「お金がちゃんと信頼されてないと」
「ヤミ金がどうとかも言えないわね」
「お金が通じない国だと」
「もうそう言うどころか」
「経済が滅茶苦茶で」
「社会もよね」
「ジンバブエみたいにね」
この国を話に出した。
「昔の我が国も」
「カンボジアも」
「私のお祖父さんの代ね」
カンボジアの娘は実に嫌添うに話した。
「地獄でね」
「ああ、ポル=ポトね」
「ラサール=カルノーね」
これがポル=ポトの本名であった。フランスで共産主義にかぶれてあの様な輩になったのは歴史にある通りだ。
「あいつが出て来て」
「それでよね」
「お金も何もかもよ」
「否定して」
「もう誰でも手当たり次第に殺して」
「眼鏡かけてるだけで」
「インテリと思われてね」
そう判断されてだったのだ。
「殺されてね」
「地獄になって」
「あいつが政権から追い出されても」
「それでもよね」
「内戦になってね」
そうした状況に陥ってというのだ。
「ずっとね」
「大変で」
「お金の価値なんてね」
それこそというのだ。
「今の日本みたいにはよ」
「いかなかったわね」
「そうだったから」
だからだというのだ。
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