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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
XV編
第199話:新たなる幹部
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切歌は空中で調からLiNKERを受け取ると、調とお互いに相手の首筋に注入器を当て互いに投与し合った。
「早速このポカを返上するデスよッ!」
「やれやれ……さてッ! さっさと終わらせるかッ! 変身ッ!」
〈マイティ、プリーズ。ファイヤー、ブリザード、サンダー、グラビティ、マイティスペル!〉
「Zeios igalima raizen tron」
空中で切歌と調がシンフォギアを纏い、ガルドがキャスターに変身して空母の甲板上に降り立つ。既に周囲をアルカノイズに囲まれている現状、しかしこの程度であればこの3人が後れを取ることはまずなかった。
「挨拶代わりだッ!」
〈サンダーエンチャント、プリーズ〉
手始めにガルドが雷属性の魔法を付与した槍を振るう。槍から放たれた雷撃は、近くのアルカノイズを焼きながらその近くの個体へも感電し、さらにそこから枝分かれする様に次々と伝播していき広範囲のアルカノイズを焼き払った。
一方、切歌と調の2人も次々とアルカノイズを切り刻んでいく。
「デースッ!」
[切・呪りeッTぉ]
「はぁぁっ!」
[Δ式 艶殺アクセル]
飛ぶ鳥を落とす勢いで次々とアルカノイズを屠っていく3人の姿に、その様子を観測している本部の発令所では楽観的な空気が漂いつつあった。
「アルカノイズが相手であれば、調さんと切歌さん、それにガルドさんの敵ではありません」
「ガルドは元々個で多数を相手取る事を得意としています。メイジならともかく、アルカノイズであれば苦も無く殲滅できるでしょう」
エルフナインとアリスの見解も、この戦いは楽勝だろうと言うものであった。だがそれに反して、弦十郎を始めとした一部の者達は未だ渋い顔をしていた。
そう、アルカノイズは自然発生する訳がないのだから、何処かにあれを使役している術者が居る筈なのだ。
颯人は正面のモニターを見ながら、そっと後ろに下がり壁に寄りかかっている輝彦に近付いた。
「父さん、ジェネシスの幹部は後何人残ってたっけ?」
「メデューサ、グレムリンの他には3人ほどいる筈だ」
「まだ5人も残ってるのか……今までどこで何やってたんだか」
「幹部は魔法の腕にも長けている。大方人目につかない所でサバトを行おうとしていたんだろう」
つまりは隠し玉と言う所か。メデューサを始めとした一部の幹部を目立たせて、残りの幹部の存在を可能な限り隠しているのだ。
とは言え、いい加減そろそろ出し惜しみをしている余裕も無くなってきた筈である。ヒュドラは落ち、メデューサの片方も既に居ない。まだ5人幹部が残っているとは言え、これまでロクな成果も上げられず組織の力を徐々に削がれている今、連中も内心焦りを感じている筈である。
「颯人、念の為備えて
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