第十五話 真田家の人その四
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「お顔はお髭だらけでいかつくて」
「そんなイメージですね」
「そうだけれど」
「それは四百年前で」
それ位昔でというのだ。
「今はです」
「違うのね」
「そうみたいです」
こう言うのだった、そしてこの話を二人で夕食の時に夜空と佐京に話すと夜空は白華にこう言ったのだった。
「そういえば戦前の日本人と今の日本人は違う」
「そうです?」
「体形が」
これがというのだ。
「違う」
「そうなのですか」
「背は高くなったし」
まずはこれのことを話した。
「足も長くなった」
「そうなのです」
「顔立ちもスマートになった」
こちらもというのだ。
「ジャガイモみたいな人も減った」
「お顔がですね」
「すっきりした」
そうなったというのだ。
「顎の方も」
「そうなのです」
「昭和の映画を観ても」
この頃のというのだ。
「変わってる」
「足が短いですか」
「そう、昭和の格好よさと今の格好よさは違う」
この二つはというのだ。
「映画観てわかった」
「そんなに違うのです」
「今の人は多分」
佐京は白華にこう前置きして話した。
「自衛官の制服は似合う」
「恰好いいですね」
「けれど海軍や陸軍の軍服を着ても」
「皇軍ね」
夜空はそう聞いて話に入って来た。
「そうよね」
「うん、その頃の軍服を着ても」
「また違うの」
「多分。着ることは出来ても」
そうであってもというのだ。
「多分コスプレ」
「そうなるの」
「そうだと思う」
「そうなのね」
「体形も顔立ちも違うから」
そうであるからだというのだ。
「今の人、俺達も自衛官の制服は似合っても」
「日本軍の軍服はですね」
白華はまた応えた。
「似合わないですね」
「それで後藤さんのお家の人達も」
「四百年の間にですか」
「そうなっていてもおかしくない」
美形の血筋にというのだ。
「多分背も高くなっているし足も」
「長くなっていますか」
「又兵衛さんは大きかったそうだけれど」
「それはそのままですか」
「いや、栄養で」
接種しているそれの関係でというのだ。
「俺達もそうなっているし」
「あっ、そういえば」
ここで夜空が言った。
「日本人って維新の頃平均身長一五五位だったのよ」
「大人の男の人で、ですか」
「ええ」
白華にその通りだと答えた。
「実はね」
「そうだったのですか」
「それが食生活が改善されて」
そうなってというのだ。
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