第三章
24.求めるは友の姿
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と、とどめと言わんばかりに詠唱した。
「ベギラマ」
その猛烈な炎は、バーサーカーの少女を直撃した。
「う゛あ゛あああっッあ゛あああああああ゛あああ゛ああああ゛あああああああ゛あ゛あっああああああああああああ゛あ゛あああああああああ゛あ゛ああああああああああああああああああ゛あああ゛あああああああああああああああああああアアアアアアアアアアアアアアッ――――――――!!」
すさまじい業火の責め苦。
断末魔のような声とともに、バーサーカーの少女の体が反る。
服はいたるところで火花が、否、小爆発を起こしていた。
炎がやむと、まるで時間がとまったかのような静寂が訪れた。
バーサーカーの少女の体は反ったまま、顔は苦悶で歪み、目はぎゅっとつぶられている。
やがて全身から煙をのぼらせながら、ゆっくりと、雪が融けてむき出しになった地面へ、前向きに倒れた。
「……ぁ……ん……ぅ……」
カインの目が見開かれた。
手足を痙攣させながらも、まだ立とうという意思を示していたからだった。
「……」
これだけ執念を見せて戦えるバーサーカーは信じがたく、並の魔物だとは到底思えなかった。
しかし賛辞を送っている場合ではない。
いま一番大切なことは、一刻も早く、友達のもとへ行くこと。
カインの足は、ロスの姿を求めて動き出していた。
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