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「遅すぎたようだがまだ間に合うかね?ジシュカ大将。昇進の前払いだよ。私は元帥だそうだ。」
バーグマンは手に持った杖を振る。どう見ても金色に輝くのは元帥杖なんだよなソレ。表面上見る限りはバーグマンは笑っている。雨が窓を叩いている。
しかし、バーグマンは笑ってるが帝国が置かれた現状はかなり厳しい。フランソワにいる帝国軍の状態は何時でもフランソワ軍を挟み撃ちが出来るが、逆にフランソワの帝国侵攻軍がこちらに来たら帝国軍が挟み撃ちをされる場所にいる。わかることがこの状況こそが帝国にとっての天下分け目の天王山であり、関ヶ原であり、ルビコンでもあるのが今の立場だ。眼の前にある餌に食いついてただ南下すれば背後を突かれる。後顧の憂いを断つ為に北上しても背後を突かれる。それはフランソワにも言えたことだ。それだからにらみ合いをしている。
マッケンゼン軍団を敵の新しいフランソワ軍総司令官が囮として見てるのか、それとも本命としてみているのかで動きは変わる。そう、動きが変わる?動き……。なるほどなつまりは…。
「バーグマン元帥。この戦い、こちらの私達は先に動きません。それだけです。」
簡単だ。敵が無茶な攻勢に出るまでこちらは囮を使いながら、我慢比べをすればいい。根比べだ。そうしていればフランソワは攻勢に出るか我慢するかを司令部と議会でコンクラーベをするだろう。帝国とフランソワの違いは帝国は曲がりなりにも侵略を受けた形だけは、帝国という国は専制主義寡頭制実際は議会は纏まりがなく責任を他者に求めて荒れそうな議題は皇帝や軍に投げる権力者は官僚にある形だけの立憲君主制国家。
では、フランソワはどうかと言うとこちらも責任を取りたくない議員達が集まる共和制国家。やはり、主体は官僚だが責任を投げる上で法的根拠や心理的根拠になる皇帝がいる帝国と違い彼らは単なる烏合の衆の貴族権が停止された体の貴族達は何も出来ない。彼らがフランソワ革命を起こして国を作ったと言う建国神話のナラティブが破壊されてしまうので、無茶はできない。何故ならば、その結果何処にでも軍隊を送ってフランソワ陸軍はやはりナポレオン的迷走ボードゲームをした結果、一時的に帝国を押し込んだがダヴーなどが居なく権力闘争はナポレオン時代のフランス並だった当時のフランソワは帝国とあの島国にロマノフスキーなどを含めた連合が大軍でやってくると次々に来る増援に負けた経歴がある。
故に国民世論は無視できないポピュリズム共和制風味貴族主義的官僚主体国家と言う責任が誰にあるのかわからない違法建築をしてる彼らは自尊心と建国神話を守るために意見を集めるだろうが大一番の決断では、国が割れるだろうから性急に事が求められると柔軟に対応できない。が、ズルズルとフランソワ侵攻軍を彼らフランソワ本国軍が助けに行かないといけなくなるのは日
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