暁 〜小説投稿サイト〜
帝国兵となってしまった。
39
[4/5]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
ーペンに立て籠もる。自国民がいる市街地に帝国軍は攻撃できないと肉の盾として市民やパルチザンなどを使うだろう。

 だからこそ、俺はあえてアミアンに行く。アミアンを叩けば合理的な軍人なら気が付く。ベルンを餌にパリースィイを狙うつもりだと。たった42個師団に祖国が蹂躙されるかもしれないと。浮足立つ。そこを狙えば良い。返す軍勢で戻ろうとするフランソワ軍を掃討する。

 バーグマンから頂いた裁量はここに使うべきだ。
 コレがうまく行けばフランソワ軍には残り少ない兵士しかいない。イルドアは国境地帯に50個以上の師団を貼り付けているし、イスパニアも国境地帯に38個師団を貼り付けている。

 パリースィイを守るために北部に出たらマッケンゼン隊がさらなる侵攻をするかもしれないからあまり動かせないはず。しかし……。

 「敵はあのジャッフル元帥だからな。」
 ジャッフル元帥はおそらくもう北部は捨てているだろう。より長い遅滞攻撃の後に各個撃破を狙ってくるのではないだろうか?

 「どの条件にしたところでアミアンを落とさないと意味はないのですか?」
 それはその通りだ。アミアンを目指して軌道修正をする。敵地に一気に突撃して攻撃をすると言えばリーデルは喜びそうだが。どんなことより出撃が好きだしな。あいつ危ないよ。


  
 たったの数週間、アミアンまでは快進撃としか言いようがなかった。ジャッフル元帥はやはり、こちらと同じように下げているのもある上に囮だったはずのマッケンゼン軍団が多数投入した130mm多段ロケットパンツァーヴェルファーや廉価版の88mm多段ロケットをポン付けしただけのトラックたちがフランソワ軍を焼き払い、それに乗じて三号戦車がこじ開けた戦線に騎兵が師団規模による突撃を行い、ディジョンまでフランソワを押し込んだようだ。

 「こちらが囮だったのかもな。」
 その間にもバーグマンはベテューヌとベルクまで戦線を拡大していた。もしかして、一番仕事をしてないのは俺なのかもしれない。あとはアブビルさえ落とせばバーグマン軍団と合流できる。特にフランソワ軍はゲリラ兵を投入しているがダキア軍も帝国軍もイスパニア内戦で慣れたもので報奨金と密告した者に物資を与える施策でゲリラ狩りを敢行していた。

 特に少年や少女に武器や爆弾を持たせていたりするので、ガンガンに世界発信をしているぐらいだ。

 「何にせよこれは……。」
 100個師団が遊兵と化したフランソワ陸軍は急速な弱体化をしている。攻勢に出られるが攻勢に出たら最後補給がないのを理解してるのだろう。更には帝国領土では軍票を使った徴発をしているようだが、彼らが抑えているのはほとんどが係争地、係争地で徴発をして恨みを買えば帝国に帰属すると躊躇しているのだ。それに今、報告を受けた暗号文を見
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ