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帝国兵となってしまった。
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シャルンホルストもビスマルクも副砲も魚雷発射管もなく、12.7cm両用砲と機銃が多く取り付けられてあだ名がイーゲル(ハリネズミ)だそうだ。特に主砲の口径を下げて長身化をし、発射速度を早める事に意識をした実験的な戦艦だそうだがゲルリッヒ砲じゃないよな?まぁ、そんなわけがないか。

 「戦闘は2手3手さらなる先を読まねばならないからな。チェスの名人では盤面を脳内に6面以上想定して更に100通り以上の展開を読むと聞く。しかし、トップになる選手は1人だ。違いがわかるか?」
 俺は地図の上にあった木の駒、兵棋を手に取りとりあえず聞いてみる。マインフェルン大佐は真面目だからこれで時間が潰れるはずだ。フランソワ軍は居ない。わかりきった事で航空戦力をほとんど全てフランソワ国内攻撃に割いているのが現状の帝国だ。

 「運ですか?」
 それもそうだけど間髪入れずに聞くんじゃないよ。俺は学校の教員でもないんだぞ。教えるのも上手くもない。俺は俺でしかないのだ。

 「運もあるが、それは残す盤面の違いだ。チェスの名人を10人集めて300の手を見せてほしいと言ったらほぼおなじになるだろう。しかし、100個や10個と減らしていけば違うものが残る。更に言えば最後に残った一個がその名人の本質といえるものかもしれない。それがその名人と残りの名人の違いだ。それは意固地な手や傲慢な手かもしれない。しかし、その名手に取っては一番の手だ。だから、そのフランソワ軍の一手を我々は読んでアルデンヌ越えをしなければならない。」
 地図のアルデンヌ高地を叩く。

 「アルデンヌを越えたらフランソワ軍の取捨選択を読んで一手を読み続けなければならない。これは我々もフランソワ軍もそうだ。今はまだ人間の脳とこの機動司令車においてある機械式計算機が演算力だからまだいい。これがSFにあるように電気化されればより高度にもなる。無線と伝書鳩が連絡手段の我々よりずっとな。それにだ。プロなら最後に残った手以外にも予備も奥の手もある。だから、プロだ。それを兵士ができるかは別だがこちらも同じだ。我々は盤面を俯瞰できない。だからこそ、気球や航空機、魔導航空歩兵は尊ばれるし、無くならないだろう。そうだな。大気圏内を覗ける宇宙からのカメラができても無くならないだろう。斥候もだ。情報と謀の多さが戦いを左右するからな。」
 俺は手に持った駒をアントウォーペンではなく、アミアンに置いた。俺はバーグマンから裁量を貰っている。アントウォーペンは正にフランソワ侵攻軍総司令官のフォルシュとペルタン参謀長はおそらく、アントウォーペンに罠を仕掛けているだろう。高官ならば誰しもが気付くティゲンホーフ並の価値をアントウォーペンは出している。だからこそ、ベルンに100個師団の内60個師団ぐらいを向かわせる。そして残りは使う補給線とアントウォ
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