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帝国兵となってしまった。
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「その権利は投票という形で示されている。君たちの抗議は解散だ。言いたいことは十二分にわかった。まだ間に合う、帰り給えこれ以上は鎮圧対象となる。これ以上は許されるわけではない。我々は議会の要請で来ている。」
 そういえばダキア、イスパニアの間で動員数が多くなったことで可決された男子普通選挙法があったな。帝国もダキアなども大きく変わった数年だった。だが、社会の変革は痛みを伴う。その結果が彼らなのだろう。ラッダイト運動と代わりはしない。しかし、気になるのは議会が何故そんなに都合良く軍に依頼できた?普通は警察にまず鎮圧させるはずだが……もしや、これは……。

 路地の角から建物の上部を伺う、月明かりが瞬くと反射光。つまり、これは作られた危機じゃないか?彼らの支持母体は財政出動と金融政策により失業者の吸収と旧政党2つを叩いて、マッチポンプ的に議席を伸ばそうとしている国民の麦側の政党だろう。彼らは国内の弱小無産政党、ナショナリスト、社会主義者などを吸収した。その上で陸軍と皇帝を主軸にした社会主義などを掲げてるらしい。であるならば、それらを支持する団体が軍と衝突すれば解党令からの一斉逮捕になるかもしれない。それが軍に要請したものの狙いか?

 そういえば、皇帝制陸軍社会主義はバークマンが絶賛していた。しかし、貴族が多い海軍軍人や議会には否定されていた。

 「これは俺の責任だ。」
 ダキアもイスパニアも結局は皇帝派を増やす結果になり、戦争に勝ったと支持を集めたのもバークマンやバークマンの見えている隠し武器と不名誉に噂される俺の存在が彼らを追い詰めたのか、こんな事を牽制としてさせたのかもしれない。であるならば止めねばならない。持った石を術式を展開して投げるとガラスの割れる音が響く、そして反射光はなくなった。

 「なんだ!」
 中尉が叫ぶとピカピカの新人が水平射撃に移ろうとしていた。やはり、お前はスパイなのか。ベルトを引き抜き宝珠を起動させて近づくと軽く回してから銃身をめがけてベルトを投げる。

 「あっ!」
 新兵が痛みなのか驚きなのか声を上げる!手に受けた衝撃であらぬ方に銃弾を飛ばす。石に穴が空いた!こいつ、実弾だな!市民に実弾を水平射撃とか戦争をしたいのか?コイツはぁ!あの中尉が振り返り、新兵に拳銃を引き抜いたが新兵は体を低くした。あれはバヨネットアタックだ。しかし、それは届かない、横から飛んできた兵士が体当たりをして弾き飛ばすがまだ勢が足りない。機動はずらしてるが俺はすかさず宝珠を起動させて間に割り込む。


 「ッ!!」
 衝撃は殺しきれないが防殻の作る障壁が刃から身を守る。バヨネットが曲がった。そのまま膝を抱えるようにして少しだけ空に飛翔してから、雪崩式朽木倒しを石畳の上に決める。やはりこの反応……こいつも宝珠をもっていた。咄
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