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「君はやはりそうなのだな。」
レルゲンはこちらを見ている。それに対してレルゲンの後ろにいるゼートゥーアがこちらを見ながら顎を触っていた。そして、こちらに歩いてきた。
「レルゲン大佐から紹介してもらう予定だったが、ハンス・フォン・ゼートゥーア少将だ。手短に聞かせてもらいたいのだが、想定の範囲内とは一体どういうことか?」
本来、准将だったはずのゼートゥーアが少将に昇進をしていた。これは変わったのだろう。それにしても40万人のレガドニア協商連合というが、原作よりダキアにテコ入れしてない分だけ協商にかなりの物資が入ったのだろうな。
「簡単なことです。地図を見ていただきたい。ダキア、イスパニア、イルドアとの同盟により3方位に共和国は前線が広がったと言えます。そして、その分だけ帝国の前線が楽になった。だからこそレガドニア協商連合がこちらと争う姿勢を見せているのでしょう。そして、このまま、なし崩しに戦闘になれば横っ腹に共和国が帝国を殴り、戦線を膠着させ、イスパニアを片付けてから連合王国が参戦。こうなるとさらば地中海。我々が遊んでる間に連合王国はイルドアと講和する。帝国への道を得たならば、ルーシーは我々に宣戦布告するはず。つまりは、これらは予想できます。不確定要素はない。」
コーヒーのカップを下に置いた。そして、俺は両手を広げて立ち上がる。
「ここまでになれば共産主義者に帝国を取られまいと切り分けに合州国が参戦するのは確実。そんなのには、いくら帝国とはいえ勝てない。ここは短期決戦を狙うべきです。協商には反攻としてまやかし戦争を仕掛けるべきです。反撃は共和国が攻めてこないことを確認してから叩き潰すべきです。我々には協商を受け止められる戦力があります。それにイスパニアとダキアはまだ動員をかければ総勢約100万くらいは動員できるでしょう。そこを加味して限界まで総力戦を展開すれば1635万人を我々の陣営でひねり出せます。しかし、これが天井です。これ以上は無理だと思われます。そうなると非戦闘員を二線戦力として国民防衛隊を立ち上げて正規軍を戦闘に参加させて、二線級の民兵強度の部隊で国家防衛をしなければなりませんが、軍靴により協商と共和国を崩壊させれると思われます。これにより、講和。一撃講話論です。」
最初から総力戦だ。これでターニャも助かるだろう。俺はそろそろ引退する。さらばだターニャ・デグレチャフ!こちらは俺による最大の支援だ。アリーデヴェルチ!
「なるほど。となると予備戦力としての正規軍はダキアが主力になる。だからか。これをずっと狙っていたわけか。ならば、問うがこの戦争。勝者は生まれるか?」
ゼートゥーアの質問には他意は含まれてない。これには俺は真面目に答えねばならない。
「この大戦。総力戦には勝者は居ません。これを
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