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帝国兵となってしまった。
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る海を触った。揚陸部隊などは帝国には存在しないし、揚陸兵器もない。対して連合王国などにはそれらはあるのだ。

 「まだ二ヶ月の準備期間はあります。ならば、どう共和国との戦い、ライン戦線と呼称しましょうか。それらと協商との二面作戦を成功させるかを考えるべきだと思われますが。政治家はおそらく国民人気のために講和はしないでしょうから。軍部が前もって講和案や陸軍主導で動くべきだと思います。どちらかがお膳立てをするしか世界は動かないのです。」
 陸軍主導で動くしかないのは原作通りで勝てばイケイケドンドンで、負けたら報復を!と騒ぎ立てるのが人の常。完膚なきまでに負けるか戦った事実を忘れるほど素早く敵を制圧するかが重要で、拙速は巧遅に勝るとは相手の民の心を攻めているのだ。そう、心だ!

 「それで陸軍主導型社会主義を提唱したのか?しかし、それでは帝国宰相の下に文民統制を敷かれている法治国家だ!そうなれば軍部によるクーデターになりかねない!我々は道具であるべきだ!法を守る暴力装置で国家と宰相に統治されるべきで統治をする側ではない!帝国軍の占領下に自国を置くなど議会や議員はどうなる!到底官僚も認めるような話ではない!」
 飛躍してる気がするけどレルゲンが滅茶苦茶に怒っているように感じているが、ここで退いたらターニャが可哀想だよな。その後に起こることを知ってるし、鉄道の補給についての論文より打撃力の論文を軍部が選んだわけだし、このまま帝国に残ってショットガン乱射スーパーサンソン人とか頭ジャンヌ並近代教育の敗北である、身内に敗北をもたらすメンヘラ聖女スーと戦わないといけないもんな。待てよ、逃げようとする方のターニャなら良心が傷まないけども、どちらかわからない。

 「それを覆せる人もいる。それは‥‥。」
 バークマンだと言おうとした途端にゼートゥーアから静止が入った。

 「つまり、これは御公儀の秘密か‥‥言うべきではないジシュカ准将。つまるところ、未来を見据えて親政を、文民も軍人も責任が取れないから責任を取れる立場がある御方が責任者として天の頂きに立つというわけか。レルゲン大佐、これは軍機だ。我々だからジシュカ准将は答えてくれたのだ。ジシュカ准将には決定権はない。これらはもはや決定されていたのだ。おそらく、全てはダキアから含めて緻密にな。民の人気も高まった今、あの御方に議会も軍部も逆らえない。」
 前半が呟いていたからゼートゥーアがなんと言っていたか分からないが、納得してくれたようだ。バークマンはそんなに人気だったのかアイツ。レルゲンも握り締めた拳を解いて目線を床に向けた。

 そして最後にレルゲンがこう声をかけてきた。
 「ジシュカ准将、貴官も辛い立場なのだな。小官は小官で事に当たらせてもらう。」
 決意の火を目に感じさせながら俯く顔により、眼
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