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帝国兵となってしまった。
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常に這いずり回ってるトロピコのような状態でいつ変わるかもままならないらしい。

 だから、いつ地主の息子から没落するかわからない存在とモーズレリィーのようなちゃんとした爵位が決定していて資産家でしっかりした家柄とは全然違う。

 「もう兄弟みたいなものじゃないか、上も下もないはずだ。」
 そう言うとモーズレリィーは苦笑をした。

 「なら、兄弟に紹介したい友人がいる。ここの病院であったのだが、あちらにいるのが友人のジョルジュ・オーウェンだ。作家らしい。傷が治ったら二人で連合王国の体制を良い方向に変えたいと思っている。オーウェン、この人がかの有名なジシュカ大尉だ。」
 大尉じゃもうないがどうでもいい。そうなのか。だが知らん。よくやればいいだろうに連合王国を変える前に連合王国が植民地から帰れと追い返されるのが早そう。

 「なるほど。貴方があの‥‥。では聞きたいことがありますが、あなたが書いた国民皆保険と国民年金、全国民に対する選挙制度、比例選挙などは実現可能だと思いますか?」
 それは出来るだろやっていたし。なんだと言うんだ?脳に紅茶でも回ったのか?

 「出来る。やるならばきっと簡単なことだ。」
 そう答えたら、オーウェンは「なるほど。もし著書が書けたならそちらに送ります。」とまた答えて終わりになった。病室から出るときには外で騒いでいた秋津島軍人の一部が病室の前にいて、宴会に引っ張られる形になってしまったのだ。

 騒がしいのも嫌いではない。そこで座って桜を見ていると桜の花びらはひらひらと空を舞う。帝国の石畳と少し灰色の空、そこに生える桜のコントラストは80年代から90年代のアニメを思い出させる。芝生の上で茣蓙を敷いて火鉢を置いて、傘を広げてる野点か?軍服で茶を点てている不思議な光景にくらくらした。

 「抹茶か。」
 用意された茶菓子を見るとパン・デ・ローが置いてある。それ以外にもクルミなどのナッツをはちみつでコーティングした菓子などがあった。それらを食べながら見る帝国の桜は別世界を感じた。

 一通り終わったあとに一人の男が近づいて来ている。そちらを見ると痩せぎすの印象を受ける長身痩躯の面長で色白、長髪の男がいた。服装から見るに秋津島の憲兵隊だろう。手袋を嵌めており五芒星の模様がついている。異様な雰囲気をまとっている。が、イスパニアで見たチェスト秋津島の光景からするとまだ普通だ。

 「秋津島憲兵隊所属、甘藤正憲大尉です。これからよろしく。」
 こちらの返事を見る前にそんな長身の彼は俺の視界から消えた。一体何だったんだろうか?もしかして、気の所為だったのか?兎も角としてそれで病院での時間つぶしは終わった。

 現場復帰とされたのだが、だからといって普通の仕事に戻れるわけがなく、今回の戦時国債の広報活動等
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