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「小官は英雄でありません。沢山の血を流しただけの無能です。それにこの体は自爆によって‥‥。」
続けようと思ったがバークマンが笑顔でこちらを見た。
「ガーデルマン、ジシュカ准将の体はどうだ?」
嫌な予感がする。大抵これが外れたことはない。
「まるで問題はありません。タフという言葉は准将とリーデル中佐のためにあると言っていいです。私の所見では近代医学の敗北ですね。こんなに治りがいい患者ばかりなら医者はいりません。正直、伝説の賢者の石を使っていると言われたほうが納得がいきます。」
いや、賢者の石とか言われても国土錬成陣なんか作れないし、そんなものはない。
「だそうだ。ジシュカ准将。正直、私も頭から地面に落ちて地面と当たってゴムボールのようにバウンドしたとか、トマトが地面で潰れた様に血が溢れていたと聞いたときは心配したが日に日に体が治っていくのを見ていて安心した。」
えぇっ‥‥。そんなに酷かったのか?というか頭から落ちて平気とかこの体どうなってるんだ?そういえば。
「フィアルトはどうなりましたか?」
それを聞いたバークマンは頭を横に振った。
「左腕と左足が根本からなくなって、右の膝から下が吹き飛んだが平気だ。捕虜としている。それにジシュカ准将が死ななかったのもとっさにフィアルト少将が一騎討ちなのにも関わらず、自分の部下に助けてもらおうという考えがよぎり、准将に失礼なことをしたので保護したからだそうだ。奴こそ、武人なのかもしれんな。」
その上で頭から落ちて、俺はボールみたく跳ねたのか?ちょっと何言ってるかわからないよ。
「気にすることはない。フィアルト少将は今度の外交会談で引き渡すことになっている。」
陛下が優しげな眼差しを送ってきたが情報のシャワーで俺はやられた。情報過多すぎる。
兎も角として昇格も受勲も断れずに受け取る羽目になった。こんなはずじゃなかった!どうしてこうなった!
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