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決めたのだ。12人のみに送る予定のダイヤモンド柏葉剣付銀翼十字勲章だ。」
聞いたことないけど聞いたことあるんですけどそれ!
「なぜこれを!?」
本当になんでだよ。俺は言われた通りのことしかしてないし、謎の勲章作るより、除隊させてくれたほうがいいわ。もうフィアルトの爺さんみたいなやつと戦う気ないわ!
「陛下の侍従長が突然、イスパニアでの戦勝を聞いてな。広がった版図を見て、貴官の他に十二の勇士が今代で集い大帝となるのを夢に見たと言っていて、陛下と私も同意した。だから、作ったのだ。まずは貴官に授ける。」
いや!作った方の理由は聞いてないんだけど!激痛中二妄想とか聞かされてどうしろと?というかなんで俺がそれに選ばれる?途中で指揮放棄して自爆した最低な指揮官だぞ。
「私は、小官は受け取るわけにはいきません。途中で指揮を放棄し、敵の指揮官と一騎討ちをしました。その資格はありません。すべての功績はこの作戦に参加した全ての兵士たちのものであり、私の功績は指揮を放棄したことで相殺されるべきです。小官は同僚や部下や友軍の功績を盗むような厚顔無恥ではありません。従って、それはしまってください。」
やんわりとバークマンの手にある勲章を押し返す。それにしても今気づいたが、いやに豪華なベットや内装だな。ベルンホテルとかか?ここ?何人もの医者や看護師も見える。
「やはり、言ったではありませんか陛下。ジシュカという男はこういう奴です。小官程度の命令ではこうもなります。義理堅い男で、実直です。まさに帝国人。」
陛下って?まさか、ここって‥‥。
「そうだな。フリードリヒ・デニーキン・ジシュカ“准将”。皇帝からの命令ならばどうだ?」
クソ!はめられた!バークマンは断るのを理解していて陛下まで用意した!何だこれ詰み将棋か?いや、今なんか違和感が。
「待ってください陛下。フリードリヒ・デニーキン・ジシュカ准将とは?」
それに対して、ニコリと笑ったと思うとこちらを見て告げる。
「こんな英雄を昇格しなければ誰が昇格できるというのだ?帝国の版図はすでに旧大陸の大多数を支配した。詰まる所がお前の活躍にある。民はお前の戦果を毎日新聞やラジオで知り、敵の指揮官と決闘をするような古式ゆかしき働きに騎士譚のようだと持て囃す。議会だろうとこれには逆らえんだろう。」
そんなこと何一つ、してないんですけど!勝手に戦わされて勝手に一騎討ちになって、勝手になんやかんやあってこうなってるのに英雄とは?英雄なんか近代戦で生まれるわけ無いだろ。というかマルフーシャやフィアルトみたいなのが出てくる大戦とか無理。
アンソンとメアリーのフルコースとかなんの神罰だよ。許されるわけねーだろそんなの。ふざけやがって俺は軍をやめるぞ!やっぱつれぇよ。
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