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オルトーからの報告書だ。そして、呼び出しの電話が鳴った。
「議会や参謀本部はイスパニア共同体が降伏をすると見ている。しかしだなジシュカ大佐、どう思う?」
呼び出されてすぐに、双頭の竜が刻印されたタバコと双頭の竜が印字されたウィスキーを双頭の竜が金で装飾されたガラスのグラスに注いでいる。どんだけ下賜品あるんだよ。そんなリラックスしてるのだろうバークマンとは違い、俺はというとバークマンに圧力をかけられていた。
「わかりませんが各国大使を解放した今、共同体を無理に攻める必要はなく、クーデター軍を鎮圧して早く終わらせたいというのが参謀本部ではありませんか?小官としましては、イスパニア共同体の降伏はありえません。わざと守りやすく補給がすぐ届く西海岸に根拠地を移したのにわざわざ今更降伏しますか?もう降伏する地点を通り越していると思います。それに、もうイスパニア共同体がやめたいと思ったところで彼らのパトロンの連合王国とルーシーが辞めさせないでしょう。確かにベットした掛け金は失ったかもしれませんが帝国の力を削ぐことに目的を変更させれば、自分たちの兵士は死なずに帝国を効率的に痛めつけれますから。」
簡単な話なのだ。最初は違ったかもしれないがもう代理戦争となってる以上、イスパニア共同体の意志は介在していない。マドリッドーリを放棄したのも守りづらいから2カ国に圧力をかけられたのだろう。それか補給線を伸ばさせることにより反撃を開始するのだろうか?
「そうだろうな。帝国軍の実力をある程度知れた上に帝国兵も減らせるわけだ。今のところはルーシーに動きはない。連合王国にもだ。今ある捨てた戦力でどこまで効率よく帝国を苦しめようかと考えているのだろう。もう帝国の勝利はほぼ決まっているからな。だからこそだ。」
バークマンがウィスキーを一気に飲んでいた。そんな飲み方するやつじゃないと思うが。なぜだろうか?すごく嫌な予感がする。これは良くないと思う。俺が悪い訳では無いがこの感覚はデジャヴュだ。脳裏に光が見えた。
「再編期間も1ヶ月あったわけだ。今から2週間後の1922年12月13日今日一日を持って、フリードリヒ・デニーキン・ジシュカ上級大佐に任命をする。そして、近衛本部で考えた作戦。クリスマス作戦を開始する。期間は2週間で敵根拠地の撃滅である。ロメールなども部下に組み込んでいる。存分に戦い給え。この戦争は勝って終わらせねばな。議会を黙らせるには年明けで終戦だ。帝国も選挙が近い、議会には恩を売っておいても損はない。それにだ、予算も次々に湧くわけでもない。官僚たちの役目も作らないと拗ねるからな。」
そんな無茶を言うなよ。あの在イスパニア全権大使ぐらい無茶言うなよ。いや、もうダキアあたりから無茶に次ぐ無茶で、ヨーロッパ大陸打通作戦してるんですけど。な
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