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したらコーヒー缶を3個支給しよう。」
そして、大部分の兵力を残して前に進む。装甲部隊は足手まといになるから連れてはいけなかった。
『それは約束できませんね。イスパニア兵が上から降り注ぐでしょうから!コーヒーだけではなく、チョコレートも頼みますよ中佐どの。』
頼もしい返答でオルトー達は進んでいく。それと一緒に連絡が来る。
『我々、機甲部隊は何をすれば良いのでありましょうか?』
ヘスラー中佐だ。待機してろと伝えると堅物の帝国軍人であり、戦闘機械と噂をされ、さらに言えば帝国のイスパニア快進撃の火付け役となった中佐には失礼だろう。
「独自の判断で活動しろ。くれぐれも国際法と軍規は守るように。この戦いは帝国のイスパニア派兵を決める決戦の一つになりうるだろう。なり得ないのならば、それは我々が敗けた時ぐらいだ。ヘスラー中佐、貴官はどちらと見る?」
こちらに対して、ヘスラーはゆっくりと答えてきた。冷徹なまでに冷血なまでに冷淡なまでにその声は通信で伝わってきた。
『我々の決戦であるのは間違いないでしょう。敗けるとするならばそれはイスパニア共同体で間違いはありません。なぜならば、たとえ、我々を足止めしても別動隊のいずれかがマドリッドーリに到達すれば前の部隊は終わりですから。』
自分の職務に自信を持つ者の声だ。まぁ、俺からするとこの渓谷は全面に魔導師達で前面を固めて射撃しながら進めばいい。同士討ちを恐れてあのでかいのをかませないはずだ。
「リーニャ達はヘスラー隊について行け、残りの魔導師諸君、総員!帝国の勝敗この一戦にあり!しかし!総員、生還を厳命とする!イスパニア共同体の迷い弾程度に当る者は容赦なく後方に送る!前線給金が無くなると思え!行軍開始!」
軍靴の音が渓谷に木霊し、魔導師たちのみで構成された大隊が前に進む。単なる小銃弾が乱れ撃ちされるが防殻で弾き返す。時間の無駄だ。
「降伏するならば手当はしてやる。その上、捕虜として扱う。君らは巻き込まれたに過ぎない。抵抗はやめるように。」
俺が言うとゲラゲラと敵兵の笑い声が聞こえてきた。
入り口から400m進んだ辺りだったが渓谷の入り口は案の定爆破で崩されて蓋をされた。伝えていなかった魔導師達に動揺が走るが俺は無視をして帝国国歌を高らかに歌って前に進んだ。
その様子に釣られたのか他の魔導師たちも後に続く。渓谷は歌声の反響をさせ、帝国よりも‥‥もはや帝国だ。大声になりゆく帝国国歌、どこから出たのか高く掲げられた帝国国旗を渡されて俺はそれを掴んで行進する。敵兵たちは最初は笑っていたもののその異様な動きに押され、一人、また一人と逃げ出していた。そして、歌を歌い終わる頃には中間地点に居た。
「降伏するのはお前らの方だ!狂人どもめ!」
イスパ
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